【セ・クライマックスシリーズ1ST】DeNAが初のファイナル進出。死闘を分けた3日間のブルペンマネジメント
セリーグのクライマックスシリーズファーストステージはレギュラーシーズン3位の横浜DeNAベイスターズが2位の読売ジャイアンツを2勝1敗で下し、球団創設初のファイナルステージ進出を決めた。
2016/10/10
ラミレス監督「すべての試合で同じリリーフを使おうとは考えていない」
両者一歩も譲らぬ攻防が続いた延長11回、勝ち越し点を挙げたのはDeNAだった。
この回先頭の倉本寿彦の打ち返した打球が巨人のクローザー・澤村の右足首に直撃。澤村は降板となった。この時点で、巨人のブルペンには、このCSで未登板の投手しか残されていなかった。
その中で、1死二塁から途中出場の嶺井博希が決勝タイムリー。
アクシデントは想定外だったが、緊急登板の田原誠次には酷なシチュエーションだったといえるだろう。
DeNAは先発石田健大の後を砂田が2イニング、三上朋が3分の2イニング、田中が2イニング。そして、最後の1イニングをクローザーの山﨑が締めた。
砂田が、この日、好投できたのは前日の登板があったからだし、残りの投手陣が持ち前の投球を披露できたのは3試合トータルのマネジメントができたからだろう。
初戦をものにしたというのも関係しているが、これがこの3戦の雌雄を分けた差だった。
シーズン前、ブルペン投手陣のマネジメントについて、ラミレス監督に尋ねたことがある。
勝利が目先にあった場合に、そんな試合が続いたら、連投も辞さないのかと尋ねるとラミレス監督はこう答えていた。
「4連投をさせてケガをさせて、残りのシーズンは使えませんというようなことはないようにしたいと思います。軸になる投手がいることは間違いないと思うが、すべての試合を同じリリーフを使おうとは考えていない。どこで投げる投手でも、勝ちゲームでも使える投手に底上げしてリリーフに置いていきたい。もちろん、試合の状況によって使い方は変わってくるけれどね」
3日間を見据えたブルペンマネジメント。
CS初進出にして初の1st突破は、監督の起用とそれに答えたブルペン陣によって果たされたものだった。
DeNAは12日からのファイナルステージへ進む。
今季の広島との対戦成績は12勝13敗とそれほど苦手にしているわけではない。
巨人を死闘の末に破った実績を勢いにして、王者・広島に臨みたいところだ。