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カープ勝利の方程式が崩れた日本シリーズ。今村とジャクソン、60年ぶりの記録が意味する来季への宿題

32年ぶりの日本一を目指したカープだったが、日本シリーズでは2勝4敗と日本ハムに敗れた。試合展開を振り返ると、シーズン中に機能していた「勝利の方程式」の今村、ジャクソン、中崎がつかまってしまった。

2016/10/30

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6試合で3度リリーフ失敗

 2016年の「カープ旋風」は屈辱の形で幕引きを迎えた。

 10月29日にマツダスタジアムで行われた日本シリーズ第6戦で広島は日本ハムに4-10で大敗。2連勝から4連敗を喫し、32年ぶりの日本一は夢と消えた。

 中盤の6回に2点差を追い付き、4-4としたものの8回に一挙6得点のビッグイニングを作られて涙を飲んだ。
 広島にとっては、来季に向けて課題が残った日本シリーズとも言えるのではないか。

 この日の8回に6失点を喫したのは、チームの不動のセットアッパーのジャクソン。
 8回2死から3連打を浴びて全ての塁を埋めてしまうと、続く中田は押し出しの四球。さらに相手中継ぎ投手のバースにまで中前適時打を許し、最後はレアードのグランドスラムによって試合を決められた。

 2死満塁で中田翔に押し出し四球を与えて勝ち越された時、ジャクソンの交代を検討すべきではなかっただろうか。同点で迎えた試合終盤においてもう1点たりとも与えられない状況の中、「勝利の方程式」にこだわりすぎたように映った。

 日本シリーズでジャクソンのリリーフ失敗はこの第6戦で3度目。連戦による蓄積疲労だろうか、明らかに不調だった。シーズン同様に8回の男・ジャクソンをベンチが信頼したのだろうが、動かなかったことが完全に裏目に出てしまった。

 おそらく「それを結果論だ」と指摘する人もいるだろう。だが、このジャクソン、そして今村を起用しすぎだった点は否めない。

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