カープ、25年ぶりセリーグ制覇。黒田引退も投打に戦力充実、来季こそ33年ぶり日本一へ【2016年通信簿】
2016年セリーグを制したカープは投打ともに戦力充実。ベンチワークも冴え、まさに満点に近い1年だった。
2016/12/31
ベテラン、伸び盛りの選手が噛み合って強力打線を形成
野手5点
まさにチーム一丸の攻撃陣であった。不動のトップバッター田中広輔がフルイニング出場を果たせば、2番の菊池涼介は打率.315の大活躍、しかも粘り強さとつなぐ意識で打線に一体感をもたらした。
さらに3番の丸佳浩へとつながる上位打線は幅の広い攻撃が可能となった。4番こそ固定ではなかったが、ブラッド・エルドレッドが長打でゲームを決めることもあれば、エクトル・ルナはつなぐ打撃で持ち味を発揮。首脳陣の起用も巧みだった。何よりベテラン新井貴浩の存在である。39歳にして打率3割、2000本安打を達成してからもヒットを量産し続けた。また、その技術のみならず、献身的なプレースタイルはチームの精神的支柱であった。
そこに打率.335、29本塁打の鈴木誠也である。長打力はもちろんスピードも豊富でカープの攻撃のバリエーションを大いに豊かにし、勢いも与えた。首脳陣による意識改革と若手の成長、そこにベテランの献身が見事にマッチした。
【次ページ】ローテーションを崩さず、ヘーゲンズの先発起用も吉