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澤村、山﨑康も流動的? 新外国人参戦、来季のセ球団守護神争い

各球団、来季の戦力補強が大方終わりつつある。セリーグの新外国人選手はストッパー候補が多く、来年は守護神が入れ替わる可能性のあるチームも予想される。

2016/12/24

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来季抑え3年目の澤村と山﨑、不動のストッパーへ正念場

 大型補強を進めていた読売ジャイアンツが、来季のストッパー候補も手中に収めた。ドミニカ共和国出身で、今季途中までシアトル・マリナーズでプレーしていたアルキメデス・カミネロの入団が決定した。

 ここでは、そのカミネロも含めた17年シーズンのセリーグの抑え候補者たちを紹介していく。下記のように挙げてみた。

◆17年セリーグ6球団主な抑え候補

【広島】中﨑翔太
【巨人】澤村拓一、スコット・マシソン、アルキメデス・カミネロ(新外国人)
【DeNA】山﨑康晃 スペンサー・パットン(新外国人)
【阪神】藤川球児、マルコス・マテオ、ロマン・メンデス(新外国人)
【ヤクルト】秋吉亮、プレストン・ギルメット(新外国人)
【中日】田島慎二

 現状、広島東洋カープは中崎翔太、中日ドラゴンズは田島慎二が来季も抑えを任せられる可能性が高い。そんな中、巨人だけでなく、横浜DeNAベイスターズ、阪神タイガース、東京ヤクルトスワローズの3球団が守護神候補となる新外国人投手を獲得している。

 巨人の澤村拓一は抑えに転向して2年目。昨季は36セーブ、今季はリーグ最多の37セーブを挙げたが、シーズン後半は不安定な投球が目立った。歯車が狂いだしたのは8月。同7日の広島戦(マツダ)の9回1点リードの場面でマウンドに上がったが、2死から菊池涼介に左翼へのソロ本塁打を浴びて同点にされると、続く丸佳浩に四球を与え、新井貴浩の左前適時打で逆転サヨナラ負けを喫する。

 同25日の広島戦(東京ドーム)では、9回2死から3連打を浴びて3点を献上。1点のリードを守り切れずに逆転負けを食らった。今季、澤村の広島戦での防御率は4.63。優勝チーム相手に散々な結果に終わった。また、10月8日のDeNAとのクライマックスシリーズ第1戦でも9回2失点と振るわず、翌9日の第2戦はマシソンに9回最後のマウンドを譲る屈辱を味わった。

 澤村は、そのスコット・マシソンに加え、来季は新外国人のカミネロも加わった3人で守護神の座を争うことになる。カミネロは193センチ、111キロの体型から最速164キロを投げ込む右腕。メジャー通算149試合に登板し、7勝5敗1セーブ、防御率3.83という成績を残している。絶対的守護神としての信頼を取り戻すため、澤村の17年は正念場のシーズンとなりそうだ。

 昨季、新人最多記録となる37セーブを挙げたDeNAの山﨑康晃も今季、澤村と同様に8月に苦しんだ。同2日~4日の阪神との3連戦(横浜)では計7失点を献上。迎えた5日の中日戦(横浜)では9回1点リードの場面で志願してマウンドへ上がったが、1死満塁と攻め込まれ、得意のツーシームを平田良介に左中間へ打ち返され3失点。4戦連続で失点し、計10失点と打ち込まれた。

 その後も安定感に欠けた山﨑。結果的に33セーブを挙げたものの、来季は新外国人のパットンが加入することで、守護神の座が安泰とはいかない。パットンは今季、108年ぶりにワールドシリーズを制したシカゴ・カブスでリリーフを務め、最速154キロの速球と切れ味鋭いスライダーが武器の右腕だ。

 メジャーでは通算52試合に登板して3勝2敗、防御率6.26だが、3Aでは110試合に登板して8勝4敗、40セーブ、防御率2.51という好成績を残している。今季もカブス傘下の3Aで35試合に登板し11セーブを挙げ、防御率0.75とマイナーでは抜群の安定感を誇っている。

 山﨑への挑戦者はパットンの他、三上や須田といったリリーフ陣も候補となる。来季も「ヤスアキ・ジャンプ」でハマスタを熱くできるか―ストッパーとしての地位を確実なものにするため、プロ3年目の真価が問われることになる。

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