澤村、山﨑康も流動的? 新外国人参戦、来季のセ球団守護神争い
各球団、来季の戦力補強が大方終わりつつある。セリーグの新外国人選手はストッパー候補が多く、来年は守護神が入れ替わる可能性のあるチームも予想される。
2016/12/24
藤川のストッパー返り咲きはあるか? WBC出場決定の秋吉は来季も期待大
阪神の新たな守護神候補として期待を寄せられているのが、新外国人投手のメンデスだ。ドミニカ共和国出身で、191センチ107キロの大型右腕。レッドソックスの3A傘下でプレーした今季は32試合に登板。4勝2敗2セーブ、防御率3.38という成績を残した。
メジャー通算では45試合に登板し、0勝2敗、防御率3.09。最速159キロの直球とスライダー、チェンジアップを駆使し、来季トラの守護神へと名乗りを上げられるか注目だ。
阪神はメンデスの他、来日1年目で20セーブを記録したマテオや、今季は先発や中継ぎで起用された藤川も候補である。特に藤川は、来季から全盛期の22番を再び背負うことが決まった。
今季は43試合に登板し、5勝6敗3セーブと、かつて「火の玉ストレート」を投げ込んでいた当時とは程遠い成績に終わった。2度の40セーブ(07年、11年)にも輝いた実績のある右腕だけに、トラの絶対的守護神として返り咲きを図る。
ヤクルトの秋吉亮は今季70試合に登板し、2年連続で70試合以上を投げ抜く鉄腕ぶりを発揮した。その上、抑えを任せられていたローガン・オンドルセクが途中退団したことにより、中継ぎからストッパーへ回ると19セーブを挙げる活躍を見せた。
だが、来季のストッパーについては、真中満監督は白紙であることを明言。秋吉の他、今季33ホールドを挙げたジョシュ・ルーキに加え、新外国人投手のギルメットの3投手による守護神争いが繰り広げられそうだ。
ギルメットは、デトロイト・タイガースの3Aから加入した29歳。150キロ近い直球を投げ込み、スプリットを武器とする右腕だ。メジャー通算ではわずか19試合で0勝1敗、防御率8.22だが、マイナーでは340試合に登板して27勝21敗、防御率2.69という成績を残している。
来年3月のWBC出場が決まった秋吉は、侍ジャパンのリリーバーとしての期待もかかる。日の丸を背負って戦うことで、来季は燕の守護神としてもさらに成長した姿を見せてくれるかもしれない。
来季のセリーグは、4球団で新外国人投手によるストッパーが誕生する可能性がある。もちろん期待通りに活躍できるかは未知数だが、チーム内での競争が激化すれば、17年はさらに面白いセリーグの野球が期待できそうだ。