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侍Jが避けるべき“選手任せ”野球。小久保監督は明確な指示で前回の“凡ミス”繰り返すな【小宮山悟の眼】

3月に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの合宿が23日から始まった。侍Jはどう戦うべきなのか。小宮山悟氏が解説する。

2017/02/23

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前回大会と同じミスをしてはならない

 WBCは短期決戦どころの話ではない。目の前の試合に負けたら終わりのトーナメントに近く、自分で考えて打つなどと悠長なことを言っていてはいけない。ベンチがしっかりと責任をもって指示を出す。そこは徹底すべきだ。
 
 選手が個々の能力を思っている通りに出してほしいと侍Jの小久保裕紀監督が思っているのであれば、選手に任せていい。だがその代わり、負けたときの言い訳はできない。任せることも采配であるということを頭に入れておいてほしい。
 
 では合宿では何をするべきなのか。これが非常に重要になってくる。
 
 皆さんも記憶のなかに鮮明にあると思うが、前回大会で日本代表は大きな失敗をした。
 
 プエルトリコとの準決勝戦の8回裏、1-3の展開から2点を追う日本は、二塁走者に井端弘和、一塁走者に内川聖一を置き、バッターに主砲の阿部慎之助を迎える。2点ビハインドで打者が主砲の阿部。2人の走者が進んでいると同点のチャンスが一気に広がった。
 
 ここで日本はダブルスチールを敢行したかに見えた。ところが、二塁走者の井端が三塁に走る姿勢を見せていただけで盗塁をせず。一塁走者の内川が飛び出してしまい、アウト。これで日本は大きなチャンスを自ら失って敗れた。
 
 今大会は同じようなミスは絶対に避けなければならない。短い期間で、すべてをこなすのは簡単ではないが、チームとしての約束事をどうコミットするかは大きいことで、合宿での大きなテーマになる。

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