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【ロッテ】新外国人サントス獲得の背景。低迷脱却へ見据える次の一手

千葉ロッテマリーンズは18日、新助っ人ロエル・サントス外野手と契約合意したことを発表した。長打力に優れている選手ではなくリードオフマン獲得と疑問が残る補強となったが、今後どんな“次なる一手”が飛び出すのだろうか。

2017/05/19

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“資産”を別の形に変えて補強

 林本部長の言葉をそのまま信じれば、サントスを獲得したことは、つまり、今いるリードオフマンたちに物足りなさを感じているということだ。ここに角中の復帰が間近であることも鑑みれば、戦力に余りが出てくるという見方もできる。
 
 ものは考えようだ。
 この戦力をうまく活用すればいい。
 
 サントスを獲得したことで、余剰戦力となる選手たちは、いまだ貴重なチームの資産だ。 その資産を別の形にして、次なる補強につなげればいい。
 
 つまり、彼らを売りに出すトレードに出るべきだ。
 幸い、ロッテのリードオフマンには、今季こそ調子はよくないが、スペシャリストと呼ばれる選手たちが存在している。その選手たちを売りに出すことで、新たな補強に方針転換することで、次なる手が打てるはずだ。
 
 林本部長は「相手もあることなので、(トレードは)そう簡単ではない」と言葉を濁したが、サントスを獲得したことで、生まれた余剰戦力は大きな財産だ。これを生かさない手はないだろう。
 
 セ・リーグ3位の読売ジャイアンツは盗塁のスペシャリストだった鈴木尚広氏が2016年限りで引退。いまだチームに走塁のスペシャリストと呼ぶべき選手が出てきていない。
 
 今季、北海道日本ハムファイターズに移籍して輝きを見せつつある大田泰示など、巨人には眠っている才能がファームにたくさんいる。巨人だけではなく、プロスカウトなら、めぼしい選手に目を付けているはずだ。せっかくの戦力をチームの資産と考えれば、まだまだチームを変える手立てはあるのだ。
 
 サントス獲得は、今のロッテには欲しい選手であるけれども、1番手ではなかった。
 1番手ではないのだから、この補強だけでチームが劇的に変わる可能性は低いだろう。
 ならば、サントスの獲得で生まれた、チームの資産を新たな資産に置き換えるべきだ。
 まだまだシーズンを諦める時期ではない。

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