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谷間の世代を埋められるか…3年後の「2020年の巨人軍」を考える【死亡遊戯コラム】

今シーズンも折り返そうとしているが、読売ジャイアンツは6日試合終了時点でセ・リーグトップと15ゲーム差の5位。昨今の巨人を見ていると“先”を見据えたチーム作りをしているとは言い難い構成となっている。そこで、東京で五輪が開催される3年後の2020年にはどんなチームになっているのかを考えていきたい。

2017/07/07

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3年後の投手陣は…

巨人2020年予想布陣・投手
【先発】菅野智之(31)田口麗斗(25)山口俊(33)吉川光夫(32)桜井俊貴(27)畠世周(26)今村信貴(26)
【中継ぎ】宮國椋丞(28)戸根千明(28)谷岡竜平(24)中川皓太(26)池田駿(28)篠原慎平(30)高木勇人(31)田原誠次(31)森福允彦(34)
【抑え候補】カミネロ(33)澤村拓一(32)西村健太朗(35)リャオ(27)
 
 もちろん3年後も現在セ勝利数トップの菅野と防御率トップの田口の左右の二本柱が中心になっていくはずだ。しかし、将来的なメジャー復帰希望を明かしているスコット・マシソンとマイルズ・マイコラスを抜きに編成を考えると、なかなか厳しい陣容である。2020年は杉内俊哉、内海哲也、大竹寛、山口鉄也といったV3時代の主力も30代後半から40代を迎えており、多くを求めるのは酷だろう。
 
 先発陣は山口俊や吉川光夫の復活や、近年のドラフト上位コンビの桜井や畠がどこまで成長できるか…という現時点では計算できない不確定要素も多い。こうして見るとまだ28歳で2ケタ勝利を望めるマイコラスには、阪神のランディ・メッセンジャーのように息の長い助っ人投手としてなんとか巨人のユニフォームを着続けてもらいたいところだ。もちろんその将来性を高く評価される、まだ10代の與那原大剛や高田萌生の未来にも期待したい。
 
 中継ぎ、抑えのブルペン陣はマシソンと山口鉄也という最強セットアッパーコンビがいた時代からすると寂しい顔触れだが、現状では澤村拓一の復活待ちといったところか。しかし澤村は右肩に不安があり、連投を回避するため復帰後は先発再転向の可能性も捨てきれない。現在伸び悩んでいる宮國、戸根、今村らも3年後には20代後半。そろそろ一本立ちが望まれる。
 
 未来の巨人はこれから野手は坂本、投手は菅野と田口が次代のチームの土台になっていくだろう。問題はその次の世代だ。特に野手では、90年代生まれ以降が谷間の世代化している感は否めない。
 
 数年前、阿部から坂本へキャプテンの座を継承したように、2020年に坂本から主役の座を奪うようなチームの柱となれる若手選手は出現するのか?
 
 そして、果たしてその時、巨人の監督として指揮を執っているのは誰だろうか…。

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