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成田翔、フレッシュオールスターで立ち返った初心――女房役と交わした言葉【マリーンズ浦和ファーム通信#41】

プロ2年目の成田翔が、7月13日フレッシュオールスターゲームに出場した。5回1イニングを無失点に抑えた。

2017/07/19

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千葉ロッテマリーンズ



好投を支えた堀内のリード

 なんとも懐かしい感じがした。プロ2年目の成田翔投手は7月13日、静岡の草薙球場で行われたフレッシュオールスターゲームに出場した。静岡駅に着き、オールイースタンのチーム宿舎からバスに乗り込むと、隣の席にイーグルスの堀内謙伍捕手が座った。その瞬間、成田は嬉しそうに笑顔を浮かべた。
 
「謙伍とは同じ年です。高校ジャパンで一緒になって、それからよく話をするようになりました。プロに入ってからはメールぐらいでしかやり取りがなかったから、なんか懐かしいです」
 
 そして、球場入りするまでのしばしの間、いろいろなことを語り合った。プロ入り2年間のお互いの苦闘を語り合あった。試合での出番は0-0の5回に訪れた。マスクを被ったのはその堀内。投げる前、ベンチで「ストレートとスライダーで抑えよう」と話し合った。
 
 先頭の石岡(ドラゴンズ)をストレートで追い込むと最後は縦に落ちるスライダーで空振り三振。続く近藤(ドラゴンズ)もストレートで追い込み、最後も内角直球で空振り三振に切ってとった。曽根(ホークス)にこそ右中間二塁打を打たれたが、後続の大山(タイガース)を力強い内角直球で一邪飛。マウンドでポンとグラブを叩き、会心の笑顔を見せた。
 
「良かったです。自分なりの投球ができたと思う。堀内の存在も大きかった。懐かしいというかやりやすいというか。プロ入りする前の初心を思い出すことができたような気がする」
 
 そう言ってロッカーに戻ってきた成田は今まで見たことがないような笑顔を見せてくれた。そしてタオルで顔をぬぐうと、「やっぱり野球っていいなあ。楽しいなあ」と口にした。思えば秋田商業高校からドラフト3位でマリーンズ入りした昨年のルーキーイヤーは思うようにいかない日々だった。ファームで未勝利のまま迎えた8月には体重は一時、6キロほど落ちた。左ひじも炎症を起こし、ノースロー調整を余儀なくされるなど結局、二軍で1勝も挙げることができずにシーズンは終了した。「1年目から一軍で投げて活躍したい」。入団会見で力強く抱負を語っていた若き左腕にとっては悔しい1年目となってしまった。

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