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“常勝西武”復活へ、辻イズムの真髄。自らの現役時代さながら…貫いた「守り勝つ」姿勢

埼玉西武ライオンズは14日からクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージに挑む。チームは4年ぶりのAクラスで、辻発彦監督が1年目のシーズンを振り返った。

2017/10/12

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至上命題のAクラス入り、炎獅子で乗り越えた過酷な順位争い

 3年連続Bクラスに沈んでいた埼玉西武ライオンズの再建を託された辻発彦監督。西武黄金時代を支えた守備の名手は、「守り勝つ野球」を信念に指揮官として1年でチームを2位に引き上げた。
 
 79勝61敗3分。開幕戦ですでに今年の“辻野球”を物語るワンシーンがあった。右翼手・木村と二塁手・浅村が完璧な連係で本塁生還を阻止。緻密な守備が光り、指揮官は「あの瞬間が一番うれしかった。こういう野球をやっていけばという象徴のように感じた」と語る。
 
 開幕は不安を抱えながら迎えた。先発投手のコマ不足を懸念したが、打線でカバーしながら地道に勝ちを積み重ねた。「オールスターまでは5割でいけたらという気持ちでいた。いい形で前半を乗り切れた」と振り返る。
 
 「最低でもAクラス」。その目標に向かってし烈な順位争いが続いた。そんな厳しい戦いの中、8月には赤色の「炎獅子ユニホーム」で球団タイ記録の13連勝。体力的に厳しい時期での快進撃で、3位を手繰り寄せた。
 
 「一番苦しかった」という2位争い。楽天の背中が見え、追いつき、逆転した。「9月入って中盤から10月まで本当に疲れた。選手たちも疲れたと思う。本当に頑張ってくれて2位を確定できたのは上出来じゃないですかね」
 
 1年を通して自然体を貫いてきた。「チームが一つになって戦い、集中して1勝をもぎ取る」姿勢が4年ぶりAクラスの根底にあった。

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