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荒木大輔、ドラフト1位の肖像#3――「プロに行く気0%」を変えさせた、『アイスクリーム』事件

かつて「ドラフト1位」でプロに入団した選手1人の野球人生をクローズアップする。華やかな世界として脚光を浴びる一方で、現役生活では「ドラフト1位」という肩書に苦悩し、厳しさも味わった。その選手にとって、果たしてプロ野球という世界はどのようなものだったのだろうか。

2017/10/26

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100パーセント大学に行きたかった

 荒木大輔はあくまでも早稲田大学に進学、プロ野球には行かないつもりだった。
 
 それにも関わらず、荒木のところには報道陣が詰めかけていた。そしてドラフト会議を巡る喧噪には閉口していた。
 
 好きな球団を訊ねられ、荒木が「巨人と西武」と答えたことがあった。すると翌日のスポーツ紙には「巨人と西武を逆指名」という見出しが一面に踊った。
 
 荒木の知名度、華は球団はもちろん、スポーツ紙も欲していたのだ。
 
 ドラフト会議の8日前の『日刊スポーツ』では複数球団が最高条件で荒木を指名すると予想している。

 11月25日のドラフト会議当日、荒木は学校の食堂で待機していた。
 
「学校側が指名される可能性が高いということで、監督と部長と一緒にいました。それで記者の方がぶわっと集まっていました。もう凄かったです」

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