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メジャー挑戦の大谷はどのチームへ?各球団が抱える外国人選手との契約金問題

2017/11/11

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 北海道日本ハムファイターズの大谷翔平投手(23)は11日、日本記者クラブで会見し「来年以降、アメリカの方で頑張りたいという報告をさせていただきます」と今季オフに米国・メジャーリーグへ挑戦することを表明した。
 
 入団5年目の大谷は海外FA権を保有しておらず、ポスティングシステムを利用してメジャーリーグへ移籍することになる。
 
 米国の現地報道によると、10月31日に失効していた旧ポスティングシステムを1年間延長することが濃厚となっており、日本ハム球団に最大2000万ドル(22.7億円)の譲渡金を支払う意思のある球団は大谷獲得の交渉が可能となる。
 
 現地での評価も高く、ほぼ全てのメジャー球団が大谷の獲得を望んでいるとみられているが、一方でメジャーでは外国人選手を獲得する際の契約金の問題を抱えている。
 
 昨年12月に合意された大リーグの新労使規定によって、外国人若手選手の獲得ルールが改められた。大リーグではキューバやドミニカ共和国出身の若手選手を中心に契約金が高騰しているという問題を抱えていた背景があり、契約金に使える総額を1球団あたり1年500万ドル前後(約5.6億円)に制限された。「インターナショナル・ボーナス・プール」と呼ばれるこの枠は若手選手などと自由にトレードが可能であり、最大1010万ドルまで加算が可能できる。
 
 また、このルールで定められた1年間は7月2日から翌年の6月15日までとなっており、外国人の若手を獲得するために既にこの枠を使っている球団は多い。また、規定額を超えると総額が30万ドル(約3400万円)となるペナルティが存在している。
 
 以前の制度で上限を超過していたドジャース、カブス、アストロズなどの12球団はペナルティに抵触しており、オファーを出しても30万ドルまでしか提示ができないため、獲得は不利になるとみられている。
 
 9日付の米国「ヤフースポーツ」によると、現在、メジャー球団で最も契約金を支払うことができるのは、ダルビッシュ有投手が今季途中まで在籍していたテキサス・レンジャーズで、353.5万ドル(約4億円)を支払うことができると報じられている。
 
 そして、ヤンキースが325万ドル(約3.68億円)、ツインズが324.5万ドル(約3.67億円)で続いている。いずれの球団もポスティングで日本人選手を獲得した経験があり、今季オフの目玉である大谷の獲得に本腰を入れることは間違いない。
 
 その他の球団では、パイレーツ・マーリンズ・マリナーズの3球団のみが150万ドル以上を支払うことができるが、やはり契約金に余裕のあるレンジャーズ・ヤンキース・ツインズの3球団が獲得に有利と見られている。
 
 投打で非常に評価が高く、早ければ来年からメジャーの舞台でも”二刀流”を見ることができると評されている大谷。果たして、来季はどのチームのユニフォームに袖を通しているだろうか。今後の動向にも注目だ。