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リリーフ投手のMVPは6年ぶり!あの佐々木・浅尾にも劣らないサファテの凄さ

2017/11/21

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 福岡ソフトバンクホークスのデニス・サファテ投手は20日、今季のMVP(最優秀選手賞)に選出された。外国人投手でのMVPは1991年の郭泰源(西武)以来、26年ぶりの快挙となった。また、リリーフ投手での受賞も2011年の浅尾拓也(中日)以来となった。
 
 また、サファテは9日に外国人選手史上初となる正力松太郎賞も受賞している。外国人では2005年のボビー・バレンタイン氏、リリーフ投手での受賞は1998年の佐々木主浩投手(横浜)以来の快挙だ。
 
 今季のサファテは2005年の岩瀬仁紀(中日)、2007年の藤川球児(阪神)が持っていたシーズン記録の46セーブを大幅に更新する54セーブをマーク。日本シリーズ第6戦では来日初となる3イニングを無失点に抑え、サヨナラ日本一を呼び込むなど、獅子奮迅の活躍を見せ日本シリーズMVPも受賞した。
 
 2011年にリリーフ投手としてMVPに選出された浅尾は、2010年にNPB記録の47ホールドを樹立すると、翌年はセットアッパーだけでなく、ロングリリーフや、岩瀬仁紀の代わりのクローザーとして登板するなど、大車輪の働きで中日史上初となるリーグ連覇に大きく貢献。18勝の吉見一起などを抑えてシーズンMVPに選出された。
 
 1998年に正力松太郎賞・MVPに選出された佐々木氏もクローザーとして22試合連続セーブ、シーズンでは45セーブを記録して当時の最多セーブ記録を更新。「大魔神」の愛称でファンに親しまれ、ベイスターズの球団史上2度目となる日本一に大きく貢献した。
 
 以下は、MVP獲得経験年の3人の成績となる。
  
佐々木主浩(1998年:横浜ベイスターズ)
51試合 56.0回 1勝1敗45S 78奪三振 13四球 防御率0.64 Whip0.80
奪三振率12.54 四球率2.09 K/BB6.00 LOB% 87.4% セーブ成功率93.8%
 
浅尾拓也(2011年:中日ドラゴンズ)
79試合 87.1回 7勝2敗10S 45H 100奪三振 15四球 防御率0.41 Whip0.87
奪三振率 10.33 四球率1.55 K/BB6.67 LOB% 93.2%
 
デニス・サファテ(2017年:福岡ソフトバンクホークス)
66試合 66.0回 2勝2敗54S 102奪三振 10四球 防御率1.09 Whip0.67
奪三振率13.91 四球率1.36 K/BB10.20 LOB% 88.2% セーブ成功率98.2%
 
 3人に共通しているのが、奪三振が多く、四球・被本塁打が少ないというところだ。被本塁打については、2011年の浅尾は0本、1998年の佐々木は1本、今季のサファテは3本と非常に少なく、勝敗を左右する一発をほとんど浴びていなかったことになる。
 
 一方で、奪三振率・四球率についてはサファテが優秀な数値を記録しており、1投球回につき何人の走者を出したかを示すWhipもサファテが最も優秀な数値をマークしている。一方で、出塁した走者に得点を許さなかった割合を示すLOB%については、最も防御率が優れている浅尾に軍配が上がっている。
 
 また、制球力を表す指標で、3.5を超えていると優秀とされるK/BBについては、全員が優秀な数値を記録しているが、サファテは10以上の数値をマークしており、傑出度が高い。参考までに、現在でもメジャー屈指の制球力を誇る上原浩治投手は、ワールドシリーズを制覇した2013年にリーグトップとなるK/BB11.22をマークしている。
 
 また、セーブ成功率はサファテの方が優秀な数字を叩き出しており、こちらも軍配が上がる。佐々木・サファテはNPBの長い歴史で見ても傑出度が高いクローザーだが、今季のサファテはあの大魔神をも上回る圧倒的な成績を残し、NPB記録を更新する偉業につなげた。
 
 今季は”NPB史上最強クローザー”と称されても過言ではない成績を残したサファテ。名球会入りの資格となる通算250セーブまでは残り「21」となっており、37歳を迎える来季は節目の大記録の達成にも期待がかかる。

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