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巨人ファンが語る「遅れてきたルーキー高木勇人」とは?

3月29日、横浜DeNAベイスターズ戦に登板した巨人のルーキー・高木勇人。少ないチャンスをモノにして、開幕ローテーション入りを果たした男は、この試合6回2失点でまとめプロ入り初勝利。新人先発投手が開幕カードで勝利したのは、1960年以来、55年ぶりの快挙だ。

2015/03/29

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遅咲きの苦労人

「巨人のユウちゃん、頑張ってるねぇ」
 
東京ドームの客席では、ビール片手の巨人ファンらしき男性がそう言った。
…ゴメンおっちゃん、スコアボード表記の「高木勇」は、ユウじゃなくハヤトの略だ。
高木勇人、三菱重工名古屋から14年ドラフト3位で巨人に入団。
甲子園のヒーローでもなければ、大学球界のスターでもない。
毎年ドラフト候補投手と言われながらも指名漏れが続き、高卒7年目にして届いた巨人3位指名の吉報。
気が付けば25歳になっていた。
何かを始めるには遅すぎて、何かを諦めるには早すぎる青い春。
今年7月で26歳、年齢的にも1年目から勝負になる。
 
そんな苦労人の右腕は、3月中旬のオープン戦であの松坂大輔と投げ合い5回2失点と先発テスト1発合格。
特に縦と横に変化する2種類のカットボールの切れ味には、原監督も「タカギボール」と命名し絶賛。
見事、開幕ローテーション入りを決め、29日DeNAとの開幕第3戦に先発した。
ようやく辿り着いたプロのマウンド。
立ち上がりこそ三者凡退に抑えるも、2回以降は毎回のようにランナーを背負う我慢の投球。
全105球、6回6安打3四球もなんとか2失点で粘り、味方打線の大量援護にも助けられプロ初勝利。
巨人の新人先発投手が開幕カードで勝利したのは、1960年以来、55年ぶりの快挙である。

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