ソフトバンクにまたも現れた“育成の星”。故障者続出の投手陣支える石川柊太、プロ5年目で見せる攻めの投球
例年にないほど故障者が続出している福岡ソフトバンクホークス。先発不足で苦しい状況の昨季王者だが、そんな中で投手陣をけん引しているのがプロ5年目の石川柊太投手だ。
2018/06/01
今季7勝目、ローテ支える右腕は“攻めの投球”
開幕から約2カ月が経過した。勝率5割と貯金なくパ・リーグ3位で交流戦を迎えた福岡ソフトバンクホークスは、1カード目の阪神タイガース戦で3連勝し、26勝23敗とした。首位・埼玉西武ライオンズを3.5ゲーム差で追っている。この勢いそのままに得意の交流戦で波に乗りたいところだ。
しかし、例年になく故障者が多いのが悩みの種。先発不足により、中継ぎの岡本健が交流戦開幕投手としてプロ初先発する緊急事態が起こるほど。そんな中、投手陣をけん引しているのが、5年目右腕の石川柊太だ。
「テンポよくいけたものの、ボール先行でリズムは悪かった。先頭打者に四球を与えたことが失点に繋がってしまった。それが早いイニングで降りることになった要因。野手の皆さんに申し訳ない気持ちです」
先発した5月30日阪神戦での降板後のコメントだ。5回108球、3対3の同点で中継ぎ陣にあとを託した。直後に味方打線が逆転に成功し、7勝目を挙げた。
先発ローテが乱れる中での7勝。チームトップはもちろん、リーグトップタイの成績だ(5月31日時点)。今季、中継ぎとして4試合に登板した後、4月12日の北海道日本ハムファイターズ戦で先発。それからローテを守っている。
石川の特徴は150キロ前後のストレートと鋭く変化するパワーカーブ、さらにテンポのよさだ。調子の良し悪しに左右されず、自分のテンポでどんどん投げ込んでいく。野手は守りやすいことだろう。工藤公康監督は「攻めの投球ができる」と評価する。