大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



Home » プロ野球最新情報 » 地方球場でビデオ判定は行われず 〝日本流チャレンジ制度〟の導入は必要か

地方球場でビデオ判定は行われず 〝日本流チャレンジ制度〟の導入は必要か

24日に大宮球場で行われた埼玉西武戦で、李大浩の大飛球はファールと判定された。通常、このような場合はビデオ判定が適用される可能性が高いが、今回は「地方球場」のため確認用設備が整っていないことから本塁打のビデオ判定は行われなかった。

2015/06/27

text By



確認用設備が整っていなかった大宮球場

 後味の悪さが残ったのはどうしても否めない。

 24日に大宮球場で行われた埼玉西武戦で、3回にソフトバンクの李大浩が放ってスタンドインした大飛球が〝幻の18号〟となった。高々と上がった打球は左翼ポールのはるか上を通って、その内側となるスタンドのフェアゾーンに飛び込んだものの判定はファウル。

 ベンチから飛び出した工藤監督の猛抗議も実らず、結局判定が覆ることはなかった。
 同球場は「地方球場」のため確認用設備が整っていないことからNPBでは本塁打のビデオ判定をしないルールとなっているが、8回途中降雨コールドにより3-2で勝利した試合後も不満げだったのは当人だ。

 大勢の報道陣に対して李は「100%ホームラン。ビデオ判定のできない球場でやること自体おかしいんじゃないかと思う。『ポールの外から巻いて中に入った』という審判の説明も納得できない。風はセンターからレフト方向に吹いていたんだから。考えられない」とコメント。

 一方、工藤監督もメディアに「ビデオ判定がないのはわかっていたが、テレビの中継をやっているので映像を見ることはできる。そういうこともお願いしていきたい」と訴えた。

 こういう〝幻の○○〟や〝疑惑の○○〟といった批評のつく判定を見聞きするたびに「どうにかならないのか」と、いつも感じる。

 今回のケースについても「ビデオ判定のできない球場でやること自体おかしい」とまでは言わないが、少なくとも工藤監督の主張するようにテレビ中継の映像で確認すれば、より公正なジャッジに近づけることができたのではないだろうか。

 ビデオ判定の設備が整っている球場と、そうでない地方球場で疑わしいプレーのジャッジをめぐって「差」が生まれることに違和感を覚えてしまうのは筆者だけでないだろう。NPBは一刻も早く、この問題点の解消に動くべきではないだろうか。たかがワンプレーだからと高をくくって看過してはいけない。

1 2