今季初、本拠地の有観客試合を現地取材。コロナ禍で取り組む横浜DeNAベイスターズのファンサービス
7月17日、横浜DeNAベイスターズの本拠地・横浜スタジアムでは今季初の有観客試合が開催された。球団は新型コロナウイルス感染症の防止策を徹底しつつ、ファンが野球を楽しめる環境整備をこれからも推し進めていく。
2020/07/29
写真提供:横浜DeNAベイスターズ
球団オリジナル醸造ビールを手指消毒用アルコールとして再活用
ハマスタにファンが戻ってきた。
新型コロナウイルス感染症の影響で、開幕以降、無観客試合を行ってきたプロ野球。そんななかでも、横浜DeNAベイスターズは、ファンの写真を使用したモザイクアートによる『I☆YOKOHAMAビッグフラッグ』をライトスタンドに掲げるなど、ファンと共に闘ってきた。
そして迎えた7月17日、今シーズン初めて横浜スタジアムに4,681人の観客を入れての巨人戦。
コロナ禍において、いかにして野球観戦を楽しむか――。現地で見えたのは、徹底された感染防止策と医療・介護従事者への敬意だった。
手指のアルコール消毒と、サーモカメラによる検温を済ませて入場ゲートをくぐり、スタジアム入口へと進んで行く。入口前で手荷物検査を行う際にも手指消毒。実はこのエリアで使用された消毒液はビールを蒸留して作られた特別なものだった。
「コロナの影響で開幕が遅れたことにより、ご提供できなくなった球団オリジナル醸造ビール約3,000リットルを有効活用したいと考えていました。そんなとき、酒類製造者・販売者が製造する高濃度エタノールを消毒液の代わりに使用できる特例を受け、醸造を行う木内酒造、横浜ベイブルーイング協力のもと、手指消毒用アルコールとして再利用することに至りました」(球団広報)
提供量は、7月17日から約60,000回分で、なくなり次第終了だったため、使用した人は貴重な経験ができたことになる。実際に使ってみると、さらっとした使用感で、アルコール特有のツンとした匂いは気にならず、酒類の香りをほんのりと感じた。「ビールの香りがする!」というファンの声も聞こえてきた。