吉田輝星、柿木連らがファイターズの「次」をつくる。2019年ドラフト組が成長を遂げる1年に【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#141】
19年ドラフト組はいわゆる甲子園で活躍したスター軍団だ。将来のファイターズの主力として活躍してもらわなければ困る選手たちである。先週はそのドラフト組の投手二人、柿木蓮と吉田輝星がマウンドに上がった。
2021/02/22
輝星にも経験が必要
20日の楽天戦では吉田輝星が先発を務めた。楽天・田中将大&早川隆久の登板がニューストピックになった試合、ファイターズはスライド登板で「18番」がマウンドに上がった。中田翔に3ランを喫したものの田中将大の存在感は半端なかった。球場にいた全員が田中将大を意識していた。また早川隆久の力は本物だった。パはソフトバンクという強大勢力がいるが、これは楽天優勝の目も十分あるなと思わせた。
輝星は決して悪くなかった。柿木と比べたら強い球がある分、攻めがつくれる。ナックルカーブもアクセントになる。今年はローテを狙っているのだ。ただまだ投球術がないと思う。やってることがシンプルすぎる。ストレートで空振りが取れない。
ここでも僕は応援しかないと思った。柿木よりずっと前にいるが、輝星もまだ時間がかかる。僕は今シーズン、輝星のためにくれてやってもいいとさえ思った。今のままじゃそんなに勝てないだろう。けれど、彼には経験がいるのだ。1軍の猛者たちに挑んで、傷だらけになって掴み取るものがあるんじゃないか。輝星に一段成長してもらわなきゃファイターズの未来はない。
楽天戦は(田中将大登板のスポットライトの裏側で)僕には「次」を考える機会だった。輝星のときには野村が、伊藤大海(伊藤も対外試合デビューだった。即戦力の評判に違わぬ内容だった。が、伊藤は本稿の主旨とは少し事情が異なる。いつかあらためて…)のときには石井一成がエラーをして、それが失点に結び付いた。
ファイターズの「次」はここからつくっていくしかないんだよなぁと思った。泥臭くやり抜くシーズンにしよう。苦しくてもチャレンジを止めない、不屈のシーズンにしよう。