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オリックス・駿太、不振脱却に光「気負いすぎず、自分の役割を」【どら増田のオリ熱コラム#54】

今季は開幕前からレギュラーを期待されていた駿太だが、打撃不振に苦しんだ。黙々と練習に取り組み、時にはアドバイスに耳を傾け、ようやく元の調子を取り戻しつつある。そんな駿太が今、特に意識していることがあるという。

2015/08/29

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「駿太は練習してるからね」

 ある試合後の囲みコメントで、福良淳一監督代行は駿太についてこのように語った。監督代行が言うように早出特打ちはもちろん、試合前に行われている全体練習でも、汗だくになりながら練習に励む駿太の姿をいつも見ることができる。

 先日あるビジター球場のケータリングスタッフの方と話をする機会があった。

「駿ちゃんはとにかく真面目。一に練習、二に練習、三に練習ってよく言っていますよ。人懐っこいし、私たち大好きなんです」

 偶然にも、駿太の練習への真摯な姿勢を裏づける話を目を輝かせながらしてくれた。

喜怒哀楽を出せる選手

 先月上旬に書いたコラムがキッカケとなり、球場で駿太と顔を合わせると、話しかけるようになった。長く話す時もあれば、一言で終わる時もある。

 駿太という選手は、前出のケータリングスタッフの方の言葉ではないが、持ち前の人懐っこさや、喜怒哀楽がハッキリしているところなど、人間味も含めて魅力がある選手だ。

 しかし今シーズンの好不調の波は「それが今年の課題」と本人も語っているように、駿太を多いに悩ませた。

 今月4日のQVCマリンのロッテ戦で、今シーズン第1号のホームランを放った。

 駿太はマリンで打つイメージが強い。その話を翌日に本人にぶつけてみると「うーん。でも打率にしたらそうでもないんじゃないですか?」という答えが返ってきた。4月のマリンでの延長勝ち越し打を引き出し「印象が強いところで打ってるんじゃないですか?」と言うと「あー確かに。ここでは打てている感じがしますね」と答えてくれた。
 ちなみにその翌日にはマルチヒットを記録している。

守備は引きずらない

 打撃の好不調が守備に影響する選手が多い中、駿太が今季エラーしたのは1回のみ。これまで外野手ではチーム最多の104試合に出場している。全体的に見ても安達了一(内野手)の111試合に続く2位である。先月30日の京都でスーパーキャッチを見せた時には「飛んだら球が入ってた!」とおどけていたが、駿太がセンターにいると、とても安心感がある。

 駿太の場合、打撃の好不調が守備に影響しないようだ。

「守備についてはたとえミスをしても引きずらないようにしてます。コーチからもそう言われてるし、守備の良いリズムからバッティングに繋がることもありますからね」

 犠牲フライでサヨナラ負けを喫してしまった21日の日本ハム戦では、最後に駿太がバックホームに投げた球がすごいと話題になった。強肩と俊足を活かした守備は今後もチームを救い続けるだろう。

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