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剛腕&強打のドミニカ共和国代表、機動力戦術も最高級。連覇へ隙なし【WBC戦力分析】

2017/03/01

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 前大会覇者のWBCドミニカ共和国代表。投打ともにMLBを代表する選手が集結し、本大会でも優勝候補筆頭と目されている。
 
 しかし、昨季MLBで32本塁打を放ちゴールドグラブ賞を5度受賞した、守備力にも定評のあるエイドリアン・ベルトレ内野手が、足のケガにより1次ラウンドの参戦が困難となった。2次ラウンド以降の進出が決まれば、ケガの回復具合によっては途中参戦する可能性もある。
 
 野手陣は、ベルトレ不在でも攻守両面で非常に強力な構成となっている。特に昨季30本塁打以上を放った打者が5人並ぶ打線は破壊力抜群だ。ロビンソン・カノー内野手、マニー・マチャド内野手、ハンリー・ラミレス内野手、ネルソン・クルーズ外野手は30本塁打以上だけでなく打率も.280以上をマークしており、確実性も兼ね合わせている。
 
 また、昨季62盗塁のジョナサン・ビラー内野手、47盗塁のスターリング・マルテ外野手など脚を使える選手も多く、長打力だけでなく脚も絡めた攻撃も出来るドミニカ共和国打線は、1度勢いに乗らせてしまったら、並みの投手陣では手がつけられなくなるだろう。
 
 守備面でも能力の高い選手が多く、カノーとマチャドはゴールドグラブ賞を2度受賞した経験のある名手であり、内野守備の中心となるだろう。また、外野守備では俊足を活かした広い守備範囲を誇るマルテに注目が集まる。
 
 先発陣は18勝右腕のジョニー・クエト投手、昨季の平均球速が95.6マイル(約154キロ)をマークした速球派右腕であるカルロス・マルティネス投手が中心となるだろう。また、昨季10勝投手のエディンソン・ボルケス投手や、2014年に17勝を挙げたウイリー・ペラルタ投手も控えており、実績、経験共に豊富な投手が揃っている。
 
 ブルペン陣には昨季73回を投げ奪三振126を記録した“奪三振マシーン”デリン・ベタンセス投手、ヘクター・ネリス投手、アレックス・コロメイ投手、160キロ近くの高速シンカーを武器に昨季51セーブをあげたジューリス・ファミリア投手などが控えている。どの投手もMLB屈指のリリーフであり、彼らを打ち崩すのは至難の業となるだろう。
 
 野手陣、投手陣共に弱点らしい弱点が見当たらないドミニカ共和国代表。連覇に向け、まずは米国、カナダ、コロンビアと強豪揃いの1次ラウンド・プールCを難なく突破したいところだ。
 
※現地時間3月2日、ハンリー・ラミレス内野手の辞退が発表され、代替選手としてシアトル・マリナーズのジーン・セグーラ内野手が登録された。