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不気味な存在イスラエル代表。前評判は韓国より上。メジャー一線級揃え、1次R突破も【WBC戦力分析】

2017/03/03

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 今大会が本戦初出場となるイスラエル代表。米国・ブルックリンで行われた予選ラウンドでは、英国、ブラジルを相手に3試合でわずか3失点。投手力が光っての予選突破だった。
 
 事前の予想では、ライアン・ブラウン外野手や、イアン・キンズラー内野手、ジョク・ピーダーソン外野手ら、ユダヤ系のオールスター出場選手の参戦も期待されていたが、彼らの参加は実現せず。参戦が濃厚と報じられ主軸を打つことが期待されていたダニー・バレンシア内野手も結局メンバー入りしなかった。
 
 予選ラウンドを戦ったメンバーが中心ではあるが、それでも粒ぞろいの選手が集った。韓国や台湾を破って、2次ラウンドに進出するポテンシャルは有している。
 
 打線の中心は、2012年にニューヨーク・メッツで32本塁打をマークしたアイク・デービス内野手と、昨季メッツで39試合に出場したスイッチヒッターのタイ・ケリー内野手。リードオフマンは「スーパーサム」の異名を持つ、オークランド・アスレチックスのサム・フルド外野手。長打力は乏しいが、20盗塁2度の脚力に加え、実績も豊富で渋い働きが期待できる。また、センターの守備もハイレベルだ。
  
 下位打線には、勝負強いネイト・フライマン内野手や、パンチ力のある同じくコディ・デッカー内野手、選球眼に長けたライアン・ラバーンウェイ捕手が控える。
 
 投手陣では、大ベテランのジェイソン・マーキー投手が先発1番手兼リーダー役。2000年から15年までプレーし、MLB通算124勝、特に2004年から2009年にかけて80勝を挙げている。16年にはプレーしていなかったものの、WBC予選では老獪な投球術を武器に2試合計7イニングを無失点に抑えた。
  
 2、3番手を務めるのは、2013年にシカゴ・ホワイトソックスで128回1/3を投げたディラン・アクセルロッド投手と、昨季メッツ傘下で7勝を挙げたジョシュ・ザイド投手となりそうだ。リリーフ陣にはこれといった選手がおらず、予備投手枠に登録されているクレイグ・ブレスロウ投手の参戦が待たれる。
 
 スター選手の参加こそなかったが、MLB公式サイト『MLB.com』のジョン・モロシ記者が韓国を破っての1次ラウンド突破を予想するなど、イスラエル代表の前評判は高い。初出場でどれだけの成績を残せるか、今大会の注目チームとなりそうだ。