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侍J、強豪オランダをどう倒す? 打線は屈指の破壊力、危険なシンカー多投。隙はブルペン陣にあり

1次ラウンドを3連勝で突破した侍ジャパン。好調なチームが2次ラウンドで最初に顔を合わせるのが前回大会ベスト4のオランダ代表だ。野手陣にメジャーリーグの一線級で活躍する選手たちを揃え、出場チームの中でも屈指の攻撃力を誇る。先発マウンドに登るバンデンハークを含めた強力布陣に対して、侍ジャパンが勝利を収めるためにどのような戦い方をするべきなのだろうか。

2017/03/12

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野手は強打者揃い。投手は先発バンデンハーク以外手薄か

 12日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)第2ラウンド・プールEで侍ジャパンはオランダ代表と対戦する。2勝1敗の戦績でプールAを2位通過してきた前大会ベスト4の強豪である。
 
 オランダの打線は、ウラディミール・バレンティン外野手、ジュリクソン・プロファー内野手、ディーディー・グレゴリアス内野手の3人が好調。特に、MLBでも将来を嘱望されているプロファーは3試合で打率5割越え、1本塁打と大暴れだった。また、2016年に一時引退となっていた米独立リーグ所属のダシェンコ・リカルド捕手も下位打線で適時打を放つなど存在感を放っている。
 
 アンドレルトン・シモンズ内野手、ザンダー・ボガーツ内野手、ジョナサン・スコープ内野手らは、1次Rでは本来の実力を発揮出来なかったが、2次Rで彼らの調子が上がってくると、上位から下位まで抜け目のない打線が形成される。特に、好調のバレンティンを含む中軸は2次RプールEでも屈指の破壊力と言っていい。
 
 先発は福岡ソフトバンクホークスのリック・バンデンハーク投手だ。バンデンハークは、7日に行われた1次R韓国戦で4回を62球、3安打、2四球で無失点に抑えた。2次Rでは球数制限が80球となるため、バンデンハークが侍打線の前に長いイニング立ちはだかる可能性がある。
 
 不安要素はエース・バンデンハーク以外の投手陣だ。ここまではブルペン陣が好投しており、陰ながらオランダの1次R突破を支えたが、野手陣に比べると見劣りするのは事実。元東北楽天ゴールデンイーグルスのルーク・ファンミル投手、台湾球界に所属経験があるなど、経験豊富なシャイロン・マルティス投手などが控えているが、全体的にオランダ国内リーグ、独立リーグの選手が目立つ。NPBやMLBで実績を上げた選手にも乏しい。
 
 また、1次Rで未登板の選手もおり、彼らが国際試合でどのような実力を発揮するか未知数だ。NPBで7試合登板、防御率4.15とあまり良い成績を残せなかったファンミルがクローザーを務めているあたり、台所事情は厳しい。
 
 どちらかといえば、野手の攻撃力が高く、投手陣に不安を抱いているオランダ代表。侍ジャパンはどのように戦っていくべきなのか。

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