古豪キューバは復権できるか? MLB主力選手を阻む政治の壁、亡命組が切望する“1つのCUBA”
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドで敗退したキューバ代表。亡命する選手が絶えない同国は、かつての強さを取り戻すためにも国内でプレーしている選手と、亡命した選手が混合したチームになることが待ち望まれている。
2017/03/21
キューバ代表としてプレーしたい
代表コーチという立場上、キンデラン氏も直接的な言及はしていないものの、現在のキューバ代表に欠けているものの大きな1つは、やはり亡命した才能豊かな選手たちの存在に違いない。キューバ国内でも彼らの招集を望む声は大きく、様々な議論がなされているが、当の選手たちも母国代表でのプレーを望んでいるようだ。
米国のキューバ系メディア『マルティ・ノティシアス』は、MLBでプレーする2選手にインタビューを行っている。2013年、オランダでの国際大会中にキューバ代表から失踪し、現在はイチローのチームメイトとしてマイアミ・マーリンズでプレーする右腕オドリサメル・デスパイネは、
「今現在、私はキューバに入国できず、家族や友人に会うことができない。それが第一の問題だ。第二に我々がキューバ代表としてプレーすることが許されるかだ。我々は米国にいるがキューバ人だ。願わくは母国で家族、友人とともにいたいし、キューバ代表となりたい。我々はここ米国でキューバの名を高めているのだ」と述べる。そして、
「キューバ人ファンは、(米国でプレーする)我々を誇りに思っている。我々が1つのキューバ代表チームにまとまることができないことがあろうか」と国内組、亡命組の統一チーム実現の夢を口にしている。