“借金抱えCS進出”で浮き彫りになった問題点。「最大の番狂わせ」前に改革案を【小宮山悟の眼】
プロ野球はセ・パ両リーグの優勝が決まり、13日からクライマックス・シリーズ(CS)ファーストステージが始まる。セ・リーグ3位は決定していないが、今季成績を見るとCS制度の問題点が浮かんでくる。
2018/10/03
セ3位以下は貯金なし
セ・リーグのクライマックス・シリーズ(CS)の進出争いがし烈を極めている。
雨天などでの試合中止が続き、日程が消化できないという理由もあって3位争いは混戦模様。だが、考えるべき問題がある。
優勝を決めた広島東洋カープ、2位の東京ヤクルトスワローズ以外のチームは、借金を抱えている。このままでは、負け越したチームがCSに進出してしまう。CSを勝ち進めば、日本一を勝ち取る可能性もゼロではなく、万が一、そうなった場合にファンは納得できるのか。
短期決戦は本当に何が起きるか分からない。借金を抱えたチームが貯金10以上のチームを破って日本一ということも起こり得るのだ。野球界の外から「このルールはおかしい」という論調が生まれることも考えられる。そんなことが起きた後で、プロ野球界で制度を見直すべきだという流れになれば、これほど格好悪いことはない。
NPBはそうなる前に改革案を準備すべきなのではないのか。
現行のCS制度が番狂わせを起こしやすい理由の一つとして、リーグ優勝したチームの試合日程の間隔が空いてしまう点が挙げられる。ペナントを終えて期間が空くと、本来の力を発揮できなくなる。
特に思うのは、CS進出チームが3つもあるのは多すぎるということだ。