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侍ジャパン“大成功”のオーストラリア戦、その意義とは? 代表の価値上げたメンバー選考と選手起用

野球日本代表「侍ジャパン」は、オーストラリア代表の強化試合「ENEOS侍ジャパンシリーズ2018」に2連勝。稲葉篤紀監督が率いるトップチームにとって幸先のいい初陣となったが、目標とする2020年東京五輪の金メダルへ向け、今シリーズはどのような意味を持ったのか。

2018/03/05

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若手の“日の丸”への意識高めた選手起用

 そこで今回のメンバー構成だ。
 
 稲葉監督は「実力のある選手と若い選手のバランスを重視した」と大会前に語っていたが、メンバーの3分の1にU-24の選手を入れ、アジアCSの価値を見出そうとしたのだ。「若い世代の代表」と言われた選手たちが、結果を出せば選ばれるのだということを示したのである。
 
 そして今シリーズで稲葉監督は、そのU-24の選手たちを控えにしなかった。
 
 第1戦で外崎修汰(西武)、甲斐拓也(ソフトバンク)をスタメンで起用し、投手陣は今永昇太(DeNA)、山﨑康晃(同)に重要な役割を託した。試合の終盤には上林誠知(ソフトバンク)、西川龍馬(広島)らアジアCSの主力を出場させた。そして、第2戦は松本剛(日本ハム)、上林、田村龍弘(ロッテ)をスタメンに抜擢。田口麗斗(巨人)、堀瑞樹(日本ハム)、石崎剛(阪神)もしっかり場数を踏んだ。
 
 外崎は昨秋から今大会を経て、意識の変化が生まれたと語っている。
 
 「昨年秋に選んでいただいた時のミーティングで『これからも侍ジャパンの試合がたくさんからあるから頑張るように』と言われてからは(代表に)選ばれたいなという気持ちを持つようになりました。またこうやって呼んでいただいて、得たことも多かったので、やっぱり次も選ばれたい」
 
 アジアCSでMVPに輝いた外崎だが、もし彼が今回のメンバーに選ばれていなかったら、彼の代表チームへの気持ちは多少離れていただろう。そう遠くない時期にフル代表に選ばれたことで侍ジャパンへの意識高揚につながったはずだ。
 
 第2戦の殊勲者・松本は「東京五輪は夢」と侍ジャパンへの想いを口にした。
 
 「今大会を通してレベルの高い野球を僕自身やりたい気持ちがすごく強くなりました。僕のレベルアップ次第でチャンスはあると思います。個々のレベルを上げて、また招集していただけるように頑張りたいと思います。こうやって代表のユニホームを着させていただいて、(東京五輪が)夢であり、目標であるのは間違いないことを感じました」

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