8点差が覆った例も。雨天ノーゲームの明桜対帯広農業、再試合の行方は?【夏の甲子園2021】【全国高校野球2021】
2021/08/14
第103回全国高等学校野球選手権大会(第3日)は12日、第1試合で明桜(秋田)と帯広農(北北海道)が対戦。明桜は、大会注目度No.1右腕の風間球打が帯広農を4回無安打に抑えるなど、4回終了時点で5-0とリードしていたが、5回表開始前に雨天ノーゲームが宣告された。
その日は大量リードでチーム力を示す結果となったが、再試合では再び初回0-0の振り出しからとなる。一度奪ったリードを手放して、再び積み上げるというのは、気持ちの面でも難しいところがあるだろう。反対に、雨に5点を“帳消し”にしてもらった帯広農は、ビハインドがなくなった分、より積極的なプレーができそうだ。
現に夏の甲子園においては、過去に5点差以上をつける展開から、再試合となった結果、勝敗を覆された試合がある。
2003年(平成15年)に行われた第85回記念大会一回戦、駒大苫小牧(南北海道)対倉敷工(岡山)の一戦。駒大苫小牧は倉敷工に対し、投げては先発・白石守が4回1安打無失点、打線は3回裏までに9安打8得点を挙げ8-0と大量リードを奪っていた。
しかし、4回途中で雨天ノーゲームとなり、試合は翌日再試合へ。すると、2日連続の登板となった先発白石が序盤から制球を乱し5失点と試合を作れず。打線もその日は2得点に終わり、2-5と結果を覆された。2試合の合計得点でも10-5と上回っているだけに、やりきれない部分は大きかっただろう。
ほかにも1993年(平成5年)の第75回記念大会では、3回戦で鹿児島商工(鹿児島)と常総学院(茨城)が再試合となり、鹿児島商工が4-0(4回時点)の試合を0-1と覆されている。
記録的な大雨により、さらに試合が先延ばしとなった明桜-帯広農。5-0でリードしていた明桜は再試合でも実力をみせつけることができるか。あるいは、雨を味方につけ帯広農が試合をものにするのか。再試合の行方に注目が集まる。