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勝敗を分けた世界での経験の差。日本代表、アジア野球選手権大会V6ならず【横尾弘一のプロにつながる社会人野球】

9月14日から台湾で行われたアジア野球選手権大会。社会人選手24名で編成された日本代表は大会6連覇を目指して戦ったが、韓国とチャイニーズ・タイペイに敗れ3位に終わった。

2015/09/24

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V6を目指したが……

 今大会は、日本、チャイニーズ・タイペイ、韓国、中国の4強に加えて、アジア西部からパキスタン、東部からフィリピンが出場することになっていたが、フィリピンが辞退したためにインドネシアが代替出場。6チームが総当たりのリーグ戦を行い、勝率によって順位が決まる。

 実質的には日本、チャイニーズ・タイペイ、韓国の直接対決が優勝の行方を占う。

 チャイニーズ・タイペイはマイナー・リーガー、社会人、大学生による平均年齢22.6歳の若いチームで、韓国は兵役中のプロ13名、ユニバーシアード代表をはじめとする大学生11名の混成チームだ。

 初日にチャイニーズ・タイペイと韓国が対戦し、中盤まで2-2の接戦も後半に地力を発揮した韓国が8-2で勝利を挙げる。

 日本は中国に12-0(7回コールド)、パキスタンに15-0(6回コールド)、インドネシアにも15-0(5回コールド)で3連勝。

 このように、3強はその他のチームには圧勝し、大会4日目に日本と韓国が対戦する。日本は先発の佐竹功年(トヨタ自動車)が好投。2回表に四番・林 稔幸(富士重工業)のソロ本塁打で挙げた1点を守り、8回は前回大会のMVP・片山純一(JR東日本)が3者凡退で片づける。しかし、9回に登板した近藤 均(王子)が、二死二塁から代打・河周錫に逆転サヨナラ2ラン本塁打を許し、あとひとりからまさかの黒星を喫してしまう。これで韓国の7大会ぶりの優勝が確定した。

韓国戦で7回を無失点に抑えた佐竹功年投手
韓国戦で7回を無失点に抑えた佐竹功年投手

 最終日は、銀メダルをかけてチャイニーズ・タイペイと対戦。山岡泰輔(東京ガス)と国立台湾体育運動大の呂彦青による19歳同士の投手戦でスコアレスのまま進み、5回裏にチャイニーズ・タイペイが1点を先制すると、7回表に多幡雄一のタイムリーで日本が追いつく。だが、その裏に蘇智傑のソロ本塁打で勝ち越したチャイニーズ・タイペイは、8回裏にも1点を追加した。日本は6連覇を逃すだけではなく、6大会ぶりにライバルに連敗して3位に終わった。

【次ページ】今大会で表れた課題
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