2015年はドラフト1位候補が続々。実力&伸びシロ十分、全国各地に逸材揃う【大学生編】
10月22日に開催されるプロ野球ドラフト会議が間近に迫った今回はプロ志望届提出者81名の中でも、特に注目の大学出身の選手たちをピックアップし、紹介していきたい。
2015/10/19
高木遊
1位候補に名が多く挙がるのは、やはり投手
投手の1位候補の中で、好調を持続しているのは、熊原健人(仙台大)と岡田明丈(大阪商業大)の2人。ともに150キロを超えるストレートが大きな武器の右腕で、熊原は2年連続で東北福祉大ら強豪を押さえて仙台六大学リーグを制し、全日本大学野球選手権に出場。岡田は今年から台頭してきた遅咲きだが、春秋で6勝ずつを挙げる無敗の12連勝でチームを関西六大学リーグで春秋連覇に導いた。
また、右肩腱板炎症のため今秋の登板はないが、多和田真三郎(富士大)も、大学1年秋の明治神宮大会でノーヒットノーランを達成するなど実績は十分だ。その後も成長を続け、3年春から4年春の3季で16勝1敗と圧倒的な成績を残している。ステップ幅が大きなフォームから投げ込む140キロ台後半のストレートはプロでも大きな武器となるだろう。
申し分ない潜在能力を誇るのが今永昇太(駒澤大)、上原健太(明治大)の両左腕。ともに力強いストレートに加え、スライダーなどの変化球も器用に操る。
今永は中央球界では無名の福岡・北筑高の出身だが、1年春から名門で登板機会を掴むと、2年春からはエースとして、東都大学リーグの現役選手では最多となる18勝を挙げ、昨秋にはチームを日本一に導いた。今春は左肩の棘下筋肉離れで登板無しに終わったが、秋には復帰。本来の投球には戻っていないが、過去の実績を考えれば、1位候補の評価が揺らぐことはないだろう。
上原は沖縄県出身ながら、広島の名門・広陵高の出身。190センチの長身に加え、50メートルを5秒68で駆け抜けるという抜群の身体能力を誇る。その類稀な能力からすると、まだ物足りなさは感じるが、スケールや伸びシロは大学ナンバーワンと言ってよいだろう。