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弟はファンで、自身の応援歌は旧チャンテ。千葉ロッテと平沢大河の少なからぬ縁

今年高校No.1野手と評価され、楽天が早々と1位指名を明言していた仙台育英の平沢大河。ところが当日、ロッテも指名しくじ引きの末にロッテが指名権を獲得した。しかし、平沢家とロッテは少なからぬ縁があった。

2015/11/02

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高橋昌江



ドラフト翌日、ロッテ指名挨拶前にランニングする平沢。
 

「8割楽天だと思っていた」

 仙台育英・平沢大河の交渉権を獲得したのはロッテだった。
 
 平沢は今夏の甲子園で3本塁打を放つなどしてチームの準優勝に貢献。U18ワールドカップでは9試合中、8試合にスタメン出場し、クリーンナップを務めた。
 
 そんな地元が生んだ“スター”を楽天は早くから、1位指名と公表。ところが、ドラフト間近になって、ロッテの1位指名の可能性が出てきた。
 
 その結果、ドラフト本番では楽天とロッテの2球団が競合。楽天・立花陽三球団社長とロッテ・伊東勤監督によるくじ引きの末、ロッテが交渉権を獲得した。直後のインタビューでは「残っているものしかなかったので、残り物に福がありました」と喜んだ伊東監督。「将来的には野球界を背負って立つスーパースターになると思います」「仙台にはしょっちゅう試合で行きますので、行くたびに錦を飾ってくれれば」と、平沢に向けて熱いメッセージも送った。

 その一部始終を、会見場にセッティングされたテレビ画面を通して見入っていた平沢。その表情は名前を呼ばれた時もロッテが交渉権を獲得した時も変わらなかった。
 
 記者会見で「8割は楽天だと思っていた」と話し、ロッテが指名する可能性を2割と考えていた。その2割に当たり、5分5分のくじ引きの末、ロッテが当たりくじを引いた。
 
「ほとんど、楽天だと思っていたのですが、ロッテということになり、プロの世界でやれるということで、レベルアップして次の世界に入りたいと思います」と冷静に話したが、後から言うには「頭の中では楽天からの指名を想定してコメントを考えていたので…」と、やや焦ったようだ。
 
 それでも、ロッテに関する質問に淡々と答えた平沢。クライマックスシリーズに関しては、「日本ハムも強いチームなので、(ファイナルステージに)這い上がったのは、チームの中に何かあるんだと思う。そういうチームに行けるのはうれしいです」と話し、伊東監督の印象については「選手としては見たことがありません。ゲームの中で使ったことがあり、肩が強かったです」と報道陣を笑わせた。
 
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 10月上旬には楽天の1位指名が新聞紙上を賑わせていたため、平沢の心境は「楽天に行きたい」というよりも「楽天に指名されて、楽天でプレーすることになるのだろう」だった。そこに浮上したロッテ1位指名。その話題が出ると、「ロッテ、あるんですかね? でも、どこでもいいんで」と12球団OKの意思を示していた。

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