【プレミア12】救援防御率4点台。「勝利の方程式」をつくれなかった侍ジャパン【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
新設された国際大会「プレミア12」で優勝を目指した日本は、結局3位に終わった。
2015/11/22
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4番・中村が入り、筒香や中田が生きた
次に個人の打撃成績を見てみる。
チーム打率は.312、打線は非常に好調だった。
大打者だった小久保裕紀監督の人選、オーダーに狂いはなかったということだ。
中田の3本塁打、15打点が突出しているが、途中からスタメンで起用された中村晃も「打てばヒット」だった。ベネズエラ戦ではサヨナラ安打。筒香は大きいのを狙わず、鋭い振りで安打を連発していた。
目立たないが3番を打った山田哲人は、敬遠2を含む11四球、1死球。出塁数は実に20。彼が塁に出ることで、得点機会を大きく増やしたのだ。
前半戦、4番に座った中村剛也は本調子ではなかった。しかし4番の重圧を引き受けたことで、筒香や中田翔が生きたという部分はあっただろう。
台湾では、試合前のシートノックで、中村剛也が中田翔に笑顔で声をかけるシーンがよく見られた。大阪桐蔭高校の後輩への気配りが見て取れた。中村も十分にチームに貢献していた。
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