2015年社会人野球で輝いた選手12名を表彰。最多勝利投手賞は7勝、東北楽天入団の石橋に【横尾弘一のプロにつながる社会人野球】
社会人野球の2015年シーズンを締めくくる社会人野球表彰式が、12月9日に開催された。
2015/12/15
グランドスラム
【写真】社会人ベストナイン、指定の公式戦での成績によって選出される投打各部門でのタイトル受賞者の合計12名が表彰された。
三塁手はベテラン・多幡が満場一致
社会人野球の2015年シーズンを締めくくる社会人野球表彰式が、12月9日に東京都内のホテルで、受賞者・関係者に加えて初めて一般のファンも招待して開催された。
1966年に制定された社会人ベストナイン、2010年から指定の公式戦での成績によって選出される投打各部門でのタイトル受賞者は12名。都市対抗、日本選手権など注目される大会で目立つ活躍を見せた精鋭に、記念品などが授与された。
ベストナイン投手は、都市対抗、日本選手権で二冠に導いた藤井貴之(日本生命)と、日本選手権で準優勝の原動力になるなど年間7勝の石橋(Honda)との争い。二大大会で優勝投手になるなど、史上3チーム目の夏秋連覇の偉業へ大きく貢献したことを評価され、藤井が選出された。
捕手は、規定打席には及ばなかったものの、巧みなリードで夏秋連覇に貢献した古川昌平(日本生命)と、年間4本塁打、打率.413と打撃でも好成績を残し、中日からドラフト3位指名された木下拓哉(トヨタ自動車)の一騎打ち。都市対抗で優秀選手賞、日本選手権で最高殊勲選手賞と、安定した成績を残した古川が上回った。
一塁手は、年間打率.390をマークした廣本拓也(日本生命)をはじめ、勝負強さを発揮した田中政則(日立製作所)、都市対抗で優秀選手賞を獲得した岡 亮次(日本新薬)を推す声もあったが、日本選手権では打率.438で打撃賞を受賞した廣本が選出された。
二塁手は、年間最多の9二塁打15打点を挙げた山﨑 錬(JX-ENEOS)と大阪ガスの新人・峰下智弘の争い。都市対抗、日本選手権でともにフルイニング出場し、大会優秀選手に選出された峰下に軍配が上がった。
三塁手は、Hondaのベテラン・多幡雄一が満場一致で選ばれた。三塁手として最多の年間24試合に出場。日本代表でも四番を務め、都市対抗は打率.375、準優勝した日本選手権でも打率.333をマークした。20四死球と勝負を避けられる場面も多く、健在ぶりを見せつけ、初受賞が並ぶ中で唯一3回目の受賞となった。
遊撃手は、山本真也(日本生命)が文句なしの選出。年間22試合の出場で1失策と堅守が評価され、打撃でも年間トップの4三塁打14打点9犠打と、チームへの貢献度は絶大で、二大大会で優秀選手賞を獲得したことも高く評価された。