プロ入りせずとも記憶に残る…夏の甲子園で輝きを放った選手6人|全国高校野球選手権大会
2023/08/24
産経新聞社
志村亮(桐蔭学園)
出身:神奈川県
ポジション:投手
投打:左投左打
神奈川県の名門校である桐蔭学園で活躍したのが志村亮だ。志村は、激戦区の神奈川県大会を勝ち抜いて3年夏(1984年)に甲子園出場。延長14回の激闘となった地方大会決勝戦では、ゲームセットの瞬間もマウンドに立ち、最後は得意の牽制球で勝負を決めた。
甲子園では、左腕エースとして3試合に登板。開幕ゲームとなった1回戦・福井商業(福井)戦では、9回1失点で完投勝利。続く海星(長崎)戦でもチームを勝利に導く投球を見せたが、3回戦の鹿児島商工(鹿児島)戦では、9回を2失点にまとめたが、味方の援護がなく敗退となった。
卒業後は、慶応大学に進学。1年時から主戦として登板を重ね、リーグ戦通算31勝を記録。4年秋には5試合連続完封や53イニング連続無失点などのリーグ新記録を樹立するなど圧倒的な成績を残し、同年の日米大学野球選手権の代表メンバーにも選出された。
誰もがプロ入りすると思われた逸材だったが、志村はプロ志望届を出さずにサラリーマンの道を選択。その才能は「幻のドラフト1位」とも称されている。