プロ入りせずとも記憶に残る…夏の甲子園で輝きを放った選手6人|全国高校野球選手権大会
2023/08/24
産経新聞社
大野健介(静岡商業)
出身:東京都
ポジション:投手
投打:左投左打
「ほほえみ王子」の愛称で親しまれ、マウンド上で笑顔を見せ続けた静岡商業の左腕、大野健介。大野が出場した2年夏(2006年)の甲子園は、斎藤佑樹や田中将大、中田翔といったスター選手が数多くいたが、32年ぶり夏出場を果たしたチームにおいて、強い印象を残した。
2年生エース大野は、初戦の八幡商(滋賀)戦で9回を2失点に抑え完投勝利。ストレートに加えてスライダーをうまく使い、打者を翻弄した。続く2回戦では福知山成美(京都)に敗れ、1勝で甲子園を去った。
高校最後の夏、大野は県大会から36イニング無失点という完璧な投球を続け、常葉菊川との決勝戦を迎えた。しかし、味方のエラーなどもあり失点を重ね、2-9で敗退。「笑顔」がトレードマークの大野も、敗れた直後のインタビューでは涙を流した。
その後は早稲田大学、ヤマハでプレーを続け、2021年限りで現役引退。現在は社業に専念しつつ、母校・静岡商業のコーチとして指導にあたっている。