プロ入りせずとも記憶に残る…夏の甲子園で輝きを放った選手6人|全国高校野球選手権大会
2023/08/24
産経新聞社
吉永健太朗(日大三)
出身:東京都
ポジション:投手
投打:右投右打
髙山俊(現:阪神タイガース)、横尾俊建(現:東北楽天ゴールデンイーグルス)ら強力打線を擁し、神宮大会優勝、春ベスト4、夏優勝と圧倒的な成績を残した日大三(2010-11年)。エースとして腕を振ったのは、魔球・シンカーを操った吉永健太朗だ。
高校2年春(2010年)から甲子園のマウンドを経験。新チームからは主戦を担い、秋は激戦区の東京都都大会を制すと、明治神宮大会では吉永が3試合連続完投勝利を収め、初優勝の原動力となった。
3年春(2011年)の選抜甲子園はベスト4入り。集大成となる夏にはさらなる成長を遂げ、甲子園でも千葉・習志野との準々決勝、青森・光星学院(現:八戸学院光星)との決勝戦で完封勝利。深紅の大優勝旗を手にした。さらに高校日本代表にも選出され、アジア選手権大会のオールスターチーム(ベストナイン)と最優秀防御率賞を受賞。大会制覇に大きく貢献した。
卒業後に進学した早稲田大学でも1年春からエース格を担い、4勝、40奪三振、防御率1.25をマークしていきなり投手3冠。大学選手権でもMVPに輝くなど将来を嘱望されていた。が、大学3年以降は投球フォームの試行錯誤やケガに苦しんだ。その後は社会人野球のJR東日本でプレーし、投打二刀流にも挑戦。しかし、入社2年目に右肩の亜脱臼と靱帯の一部断裂という大ケガを負い、2019年限りで現役を引退した。