今年こそ「白河の関越え」なるか…東北勢が甲子園の決勝で敗れた9度の夏を振り返る【高校野球】
2022/08/19
産経新聞社
第1回大会準優勝の秋田中、記憶に新しい“金農旋風”
東北勢が初めて決勝で戦ったのは、第1回大会が開催された1915年。当時の会場は大阪の豊中グラウンドで、「全国中等学校優勝野球大会」の名で開かれていた。東北予選を勝ち抜いた秋田中が決勝に進出。京都二中(京都)に1-2で延長13回サヨナラ負けを喫し、記念すべき第1回大会を優勝で飾ることはできなかった。
東北勢で最後に決勝に進んだのもまた秋田県勢。2018年に“金農旋風”を巻き起こした金足農だ。初戦から劇的勝利が続き、近江(滋賀)との準々決勝では大会史上初となる逆転満塁サヨナラツーランスクイズを決め大きな話題を集めた。準決勝では日大三(西東京)相手に2-1と接戦を制し、決勝へ。決勝では根尾昂(現・中日ドラゴンズ)ら猛者ぞろいだった大阪桐蔭に2-13で敗れた。
公立の農業高校で、エース吉田輝星(現・北海道日本ハムファイターズ)はじめ地元出身選手が多かったことなどから、金足農の快進撃は連日報道され社会現象となった。