【16年ドラフト候補の主将】ドラ1山崎、上原おさえ2年時からエース格。明治大・柳が日本一への道を切り拓く
今季、明治大の主将には経験豊富な右腕が就任した。
2016/02/09
高木遊
高い経験値と適応力
明治大では川上憲伸以来19年ぶりとなる投手での主将就任となったドラフト候補右腕・柳裕也。異例の抜擢だが、善波達也監督は「目的意識を持つと、そこに対して様々なアプローチができる選手です」と全幅の信頼を置いている。
宮崎県都城市に生まれた柳は小学3年時に野球を始め、志比田スポーツ少年団(軟式)、都城リトルシニア、横浜高、明治大という経歴を歩み、そのすべてのカテゴリーにおいて全国大会もしくは国際大会に出場している経験豊富な右腕だ。
そんな柳の最大の武器が、制球力を生かした抜群の安定感だ。
山崎福也(オリックス)、上原健太(日本ハム)と2年連続でドラフト1位左腕を輩出してきた投手陣で、2年時からエース格が務める1回戦の先発を担い、東京六大学リーグで通算12勝を挙げてきた。
善波監督が率いた侍ジャパン大学日本代表では、昨夏のユニバーシアードで予選リーグ初戦の韓国戦と決勝トーナメント初戦(準決勝)のアメリカ戦で先発。この起用からも信頼の厚さがうかがえる。
国際大会では、マウンドの硬さなどを気にする選手も多いが、柳は「僕も気にするほうですよ。でも、そこでいかに慣れるかを考えていきます」と、平然と答え、その適応力は結果(2試合10回2/3を投げ無失点、2勝)が示す通りだ。
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