【夏の甲子園2023】悲願の連覇へ死角なし! 優勝候補・仙台育英が誇る今年の戦力は?|第105回全国高校野球選手権大会
2023/08/06
産経新聞社
「150キロ超トリオ」擁する最強投手陣
宮城大会では投手層の厚さが際立った。5試合でわずか2失点、チーム防御率は0.23。取られた2点はスクイズと内野ゴロの間の得点で、適時打を打たれる場面は一度もなかった。5試合中4試合は継投で相手打線を抑えており、疲労を分散させながら完璧な投手運用を敷いた。
昨夏は仙台育英の「140キロ超クインテット」が話題を集めたが、今夏は「140キロ超クインテット」のみならず、「150キロ超トリオ」も擁する。高橋煌稀投手(3年)、湯田統真投手(3年)、仁田陽翔投手(3年)。いずれも昨夏の甲子園でマウンドに上がっている投手で、今春の公式戦でそろって150キロを超える球速を計測した。
中でも「チーム最速」の153キロをマークした湯田は、一冬越えて大きく成長を遂げた。昨秋は最速で145キロ前後だった球速が伸びただけでなく、得意球であるスライダーの精度や制球力にも磨きがかかった。
夏の宮城大会では、準々決勝の東北戦で9回5安打12奪三振無失点と快投。大一番での完封勝利はチームに勢いをもたらした。昨夏の甲子園で優勝投手となった高橋も抜群の安定感を誇り、左腕の仁田は調子に波があるもののポテンシャルはピカイチ。今大会も超高校級のトリオが投手陣を牽引する。
田中優飛投手(3年)、武藤陽世投手(2年)はともに左腕ながら140キロを超える直球を放る。田中は直球だけでなく多彩な変化球も併せ持ち、先発でも中継ぎでも貢献できる投手。今春から台頭してきた武藤は直球を武器に高い奪三振能力を誇る。盤石の投手陣をどう組み立てるか、須江航監督の手腕にも注目だ。