甲子園の“代償”!? 酷使された絶対的エース6人。聖地で700球以上投げたプロ野球選手たち
2024/08/17
産経新聞社
大野倫(773球)
投打:右投右打
身長/体重:185cm/85kg
生年月日:1973年4月3日
経歴:沖縄水産 – 九州共立大
ドラフト:1995年ドラフト5位
1991年夏の甲子園で、沖縄水産(沖縄)を準優勝に導いた大野倫。同大会では773球を投げ切った。
エースで4番とチームの支柱だった大野は、1991年夏の甲子園に出場。前年夏の甲子園では準優勝しており、悲願の全国制覇を目指す大会となった。
1回戦の北照(南北海道)戦から先発登板すると、9回3失点完投勝利。次戦の明徳義塾(高知)戦では11安打を許しながらも、5失点完投勝利を収めた。
その後も大野の熱投は続き、決勝戦まで勝ち進んだ沖縄水産。しかし、相手はのちに2度の春夏連覇を達成する大阪桐蔭(大阪)だった。
決勝戦は壮絶な打ち合いとなり、一時は沖縄水産が7-4とリードした。だが、大野は9回を投げ切ったものの13失点を喫し、乱打戦の末に8-13で敗戦。惜しくも2年連続準優勝に終わった沖縄水産だが、大野は同大会で773球を投げ切る熱投を見せた。
大会後、大野は右肘の疲労骨折が発覚。九州共立大では野手転向を余儀なくされたが、外野手として優れた実績を残し、1995年ドラフト5位で読売ジャイアンツに外野手として入団。
2000年オフには福岡ダイエーホークス(現:ソフトバンク)に移籍したが、プロでは通算31打数5安打と結果を残せず。2002年限りで現役生活に別れを告げた。