早稲田、六大学野球リーグ戦3連覇へ。課題は重信や茂木ら6人が抜けた野手陣に
昨年の東京六大学は春秋ともに早稲田が制した。重信や茂木をはじめ、スタメンだった4年生が6名抜けた今年、どんな野球を見せるのだろうか。
2016/04/09
指揮官が心配しているのは捕手
2015年の東京六大学リーグは早大が春秋連覇。秋の明治神宮大会は決勝で敗れたものの春の全国大学選手権も制し、4冠に迫った。だが、そのレギュラー陣がごっそり抜けた。この春はどんな戦いを見せてくれるのか。
去年のゲームを見て、高橋広監督の一貫した戦い方があった。レギュラーメンバーを固定して、守り勝つ野球だ。代打、代走、守備固めなど含めてゲームを経験した選手の数はリーグ最少だった。ここに高橋野球の神髄がある。確固たるレギュラーがいれば、それで戦い抜いてしまえば、強い。それが2015年だった。
だが、そのメンバーからドラフト指名された重信(現巨人)、茂木(現楽天)を含め、スタメンの6人の4年生が抜けた。残ったのは投手とキャプテンの石井(4年・作新学院)、副将の中澤(4年・静岡)だけだ。
高橋監督も既に昨年の明治神宮大会の決勝後、「来年は野手がごっそり抜ける。一からのスタート。不安だらけです」と苦笑いをしていた。沖縄キャンプに40人以上の選手が参加したということはそれだけ、試す選手が多く、レギュラーが固まっていないということだろう。
「抜けた野手の中で最も心配していているのがキャッチャーです」と監督が言うように、公式戦に出たキャッチャーが皆無だ。まず吉見(3年・早実)が1番手になりそうで、オープン戦はほぼ、フル出場した。しかし吉見は大学に入ってからポジション転向した選手で、経験が浅いと言わざるを得ない。捕手出身の監督がどれだけ、磨き上げられるか。楽しみにしたい。