今秋ドラフトの目玉・田中正義(創価大)が明かす苦しい胸の内。初の日本一へ厳しい試練
エースである田中正義の離脱と、早々のリーグV逸。この難局を田中とチームは、いかにして乗り越えるのか。
2016/05/19
高木遊
今こそ体全体を鍛える時期
「今はプレーでチームを引っ張れないので、苦しい思いがあります」
最終週の流通経済大戦を20日に控えた15日の練習後、田中はそう胸中を明かした。
ケガをしたならばベンチを外れるのが普通だが、今季の田中は自ら志願して主将に就任している立場。試合中、ベンチからメガホン片手に仲間に声をかける姿は、どこかぎこちないものはあるが、それが今主将としてできる最大限の仕事となっている。
岸監督も、今だからこそできることがあると言う。
「まずは肩の違和感を取り除くことが大事。あとは足腰を鍛えたり、すごく大事な時期になる」
田中も「これまでしていなかったローテーターカフのトレーニングも行っています」と話す。
ローテーターカフとは肩を支える複数のインナーマッスルの総称で、昨年に今永昇太(当時駒澤大、現DeNA)が肉離れしていた棘下筋などから構成されている箇所だ。
普段であればリーグ優勝や全国大会に向けての調整を図るこの時期に、体の様々な場所を鍛えることができるのは、長い目で見ればプラスのことになるだろう。
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