2015年のドラフトは豊作? プロのスカウトも太鼓判!実力発揮、評価急上昇………明治神宮大会で輝いたドラフト候補
秋の大学日本一をかけ、11月14日から19日まで熱戦が繰り広げられた明治神宮大会。先月のプロ野球ドラフト会議で指名された選手が7名も出場した華やかな大会であったが、2015年、つまり来秋のドラフト候補と3年生選手の活躍も光る大会だった。
2014/11/24
Yu Takagi
↑今大会無失点の好投を見せた東京農業大北海道オホーツクの井口和朋
「今秋のドラフトでも1位指名」今永
名門・駒澤大に13年ぶりの日本一をもたらしたのがエースの今永昇太。1年生から東都大学リーグで登板機会を得ると、2年生からチームのエースに。3年生となった今季は、風格漂う圧巻の投球を見せ、春秋通じて11勝3敗。秋季リーグでは最高殊勲選手、最優秀投手、ベストナインの個人3冠も達成した。
満を持して、野球人生初の全国舞台に上がった今永は、初戦となった中部学院大戦を9回1失点で完投。続く準決勝の東京農業大北海道オホーツク戦では、3点リードの9回無死満塁の場面で登板。
ピンチを作った同期で仲の良い片山雄貴に「おまえ、何やってんだよ」といたずらっぽく話しかけマウンドに上がると、相手4番をフルカウントから見逃し三振、続く打者を遊ゴロ併殺に抑え、相手にホームを踏ませず。しかもそれを全球ストレートでやってのける強心臓ぶりを発揮した。
決勝でも6回から無失点リリーフで見事、胴上げ投手となった。
最速で140キロ台後半を誇るストレートに、スライダーやカーブなど、どの球種でもストライクが取れ、どの球種でも勝負球とできるほどの制球力とキレを誇る左腕で「今年のドラフトでも1位指名ですよ」と話すプロ球団スカウトもいるほどだ。
惜しくも準優勝ながら評価の高い明大勢
その今永擁する駒澤大に惜しくも敗れた明治大だが、3年生の大学生野手で最も評価の高い高山俊もその実力を発揮した。
今秋の東京六大学リーグで史上初となる3年生での通算100安打達成の実績を残し、今大会でも全試合で安打を放ち、3割後半の打率を残した。俊足を生かした広い守備範囲も印象に残った。
現役時代に、同じく外野手として活躍したロッテの諸積兼司スカウトは「走攻守三拍子揃っていますし、肩も強い。高い身体能力を感じますし、左投手も苦にしません。間違いなく来年の上位指名候補でしょう」と太鼓判を押す。
また大学球界で群を抜く投手層を誇る明治大には、身長190センチの大型左腕・上原建太もおり、彼も来秋のドラフト上位候補といえる。
今大会では、オリックスにドラフト1位指名された山崎福也が中心となったため、上原の登板は、1回戦の徳山大戦で打者1人を無安打、準決勝の創価大戦で4回2安打2失点に抑えたのみだったが、その片鱗は見せた。