東大・宮台康平、困難な道に挑戦し続ける男。野球と勉強の両方でトップを目指す姿は後輩の刺激に
今春、東京六大学野球で脚光を浴びた東京大学の宮台康平。中学・高校時代の恩師は今の活躍は「想像の上をいく」と話す。
2016/06/04
高校時代は、MAX135キロ程度
この春、一躍、時の人となった。
宮台康平は最速146キロのストレートを武器に、東京六大学野球春季リーグ戦で2勝。立大戦では、東大の投手として11年ぶりとなる完封勝利を挙げた。まだ体力面に課題は残るが、大学球界を代表する左腕に成長してきている。
横浜市立戸塚中、神奈川県立湘南高校の出身。戸塚中では外野手兼二番手ピッチャーの位置づけで、エースではなかった。中3夏、戸塚中の試合を見た記憶があるが、当時は「バッティングのいい外野手」という印象で、あのときに今の宮台の姿を想像できた人はどれほどいるか。
「ストレートは115キロぐらいだったと思います。体が細くて、まだまだこれからという感じでしたね。性格はすべてにおいて真っ直ぐ。野球も勉強も、自分で決めたことを真っ直ぐにやり続ける子でした。印象に残っているのは、休み時間を含めて、いつも勉強をしていたこと。短い時間も無駄にせず、取り組んでいました」(戸塚中時代の顧問)
高校は、県内屈指の進学校・湘南に進む。3年春には背番号「7」を着けて、二枚看板のひとりとして活躍。ベスト8にまで勝ち進んだ。
「今の活躍は想像の上をいくもの。高校3年当時のストレートは135キロぐらい。まさか146キロも投げるとはね。宮台はサッカーやバスケットなど、ほかの球技でも体の使い方がうまくて柔らかかった。大学に入って、そこに強さが加わったことで、球速が伸びたんでしょうね」
湘南・川村靖監督の証言である。