早実・清宮幸太郎、進化を証明する夏。一時外野挑戦も、3番・一塁手で勝負【2016年夏 各地区逸材ファイル4】
今年の甲子園も、やはり早実の清宮幸太郎に注目が集まる。昨年の夏の甲子園から秋、春とどのような時間を過ごしてきたのだろうか。
2016/06/29
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1年目の秋は二松学舎大付に惜敗
沖縄などではすでに地方大会も始まって、高校野球の夏がやってきた。今年も球児の中で一番、注目されているのはやはり、早稲田実の清宮幸太郎と言うことに異論はないだろう。
「1年生」という枕言葉は取れた2年目の夏。甲子園に出場することはできるのか。東京都大会の組み合わせも決まった。
このサイトに早実・清宮についての原稿を書くのは去年、夏の甲子園が終わってU-18ワールドカップに選ばれて4番を打つなどした8月以来となる。
秋季東京都大会はブロック予選で2打席連続ホームランを放つなどで勝ち上がったが、本大会の初戦、準優勝した二松学舎大付に延長で惜敗した。マウンドにはドラフト候補に挙がっている左腕の大江投手。清宮は右中間を抜く二塁打を放つなど見ごたえのある対戦だった。
その後、二松学舎大付の市原監督にあらためて話を聞く機会があった。
「うちの大江もそうそう打たれることはない、いい投手ですよ。それが、フェンス手前まで運ぶんですから、大した選手です。野球は投手中心のゲームです。一人の野手なのに清宮君がいるだけでチームの雰囲気、ゲーム展開が変わる、そんな選手。東京都の宝ですね。その存在感の大きさと言ったら……ほんとに気をつけたほうがいいですよ、と対戦する全ての人に言いたいです」と市原監督は苦笑いだった。
このゲーム終了後、早実・和泉監督は「ポジション、打順など本人、チームにとって何が一番いいか考えたい」とコンバートを示唆していた。年末の千葉合宿では、外野などの練習もしている報道があった。
解禁された3月のオープン戦では花巻東、聖光学院などと対戦している。センターの守備に就き、ホームランを連発して、2年生のスタートを切った。