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渡辺俊介が目指した都市対抗野球。サブマリンが社会人チームに復帰した理由

千葉ロッテマリーンズでサブマリン投手として活躍した渡辺俊介が、日本復帰に選んだのは社会人チーム「新日鐵住金かずさマジック」だった。コーチ兼選手として、都市対抗野球出場に大きく貢献した。

2016/07/31

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社会人チームにとっての都市対抗野球

 そんな男がプロを経て、38歳で決断したメジャーリーグ挑戦。たとえ思いがかなわなかったとしても、年齢的に考えてアメリカで野球人生を最後までまっとうするだろうと予想していた。だが渡辺の選択は、我々の想像するものとは大きく異なった。

「社会人でやることに本当にワクワクした。1つの大きなきっかけは、もちろん現役時代、一緒に新日鐵君津でプレーした鈴木監督(秀範、当時の中軸打者)の存在もある。必要な時には投げてもらうけど、9割はコーチとしてお願いしたい、ということだった」

 投手コーチ兼任として新日鐵住金かずさマジックへ入団。投手として、そしてコーチとして、心に秘めたものがある。

「まずは投げられる状態にしておく。言葉だけでなくて、実際に自分の投球で見本を見せたいと思った。だから自分のコンディションは、年間を通して本当に良い状態を保てていたと思う」

 事実、投手としての実力も見せつけた。16年ぶりの社会人登板登板となったのは、3月の第71回スポニチ大会。対東京ガス戦、1回を無失点に抑える。6月の第87回都市対抗野球南関東第二代表決定戦、対JFE東日本戦では、リリーフで8回から登板。延長を含む6回を投げ4安打無失点、チームの本戦出場に大きく貢献した。

 試合後、本当にうれしそうな渡辺がいた。

「社会人チームにとって都市対抗に出ることが存在価値。まず、会社や地域の人々の思いが優先される。何が一番ドキドキするかって、甲子園を目指す高校生と同じことを、大人がやっているんですからね」

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