“関東左腕四天王”鈴木昭汰(常総学院)。悔しい春を経て「やられたらやり返す」最後の夏【2016夏の甲子園注目選手】
2016年夏の代表校がそろった。これまで当サイトで紹介した選手やチーム以外にも、楽しみな逸材たちが大舞台を踏む。春・夏連続出場を果たした常総学院の左腕エース鈴木は監督のサインをも首を振る強心臓の持ち主だ。
2016/08/05
名門・常総学院のエースとして臨む、最後の夏
中学時代に侍ジャパンU15代表に選ばれたエリート左腕は、早い時期からプロを見据えてきた。投球練習ではストライクゾーンを糸で9分割し、狙ったところに当たるまで投げ続けることを繰り返してコントロールを磨いている。壮大な目標があるからこそ、高い意識で日々取り組んでいるのだ。
悔しい春を経て臨む、高校最後の夏。
「冬に本気で練習してきたから、センバツでは3時間半くらいで終わっちゃったな、みたいな感じでした。夏に向けてすぐに切り替えられなくて、春の関東大会では(千葉黎明に)コールド負け。本当に挫折というか、辛かったです。だから(夏の茨城大会決勝では)、甲子園が決まったのかわからないくらいうれしかった」
10年後、鈴木は「監督や選手、周りのファンからも絶対的に信頼できる投手になりたい」と将来像を描いている。言い換えれば、プロでエースになりたいということだ。そのためには、「やられたらやり返す」姿勢が不可欠な要素になる。
高校3年生が挑む夏の甲子園は、本当の意味で負けたら終わりの舞台だ。名門・常総学院の背番号1をつける鈴木にとって、エースの資質を試される戦いがまもなく始まる。