今井(作新学院)寺島(履正社)藤平(横浜)らを選出、U-18アジア選手権メンバーの起用法は?
第11回BFA U-18アジア選手権に臨むU-18日本代表のメンバーが発表された。今井(作新学院)、寺島(履正社)、藤平(横浜)ら甲子園大会組に加え、島(東海大市原望洋)、鈴木将平(静岡)ら地方大会敗退校からも選出されている。
2016/08/22
先発候補は寺島、早川、今井、藤平の4人
8月30日から台湾(台中)で行われる第11回BFA U-18アジア選手権に出場する侍ジャパン高校日本代表が発表された。
高校日本代表は一昨年のこの大会では決勝戦で韓国に敗れて準優勝。2013と昨年のU18W杯でも、決勝でアメリカに敗れて準優勝と3年続けてあと一歩のところで優勝を逃しており、今年にかける意気込みは強いはずだ。今回選ばれたメンバーを紹介しながらいかに戦うかを展望したいと思う。
まず国際大会における日本代表の強みは何といっても投手力だ。一昨年の同大会では5試合で3失点(自責点0)、昨年のW杯でも9試合で5失点(自責点2)と安定した投手力を前面に出して戦っている。そして今年のメンバーも過去2年の代表選手に負けない高レベルの投手陣となっている。藤嶋健人(東邦)はヒジの不調とのことから野手としての出場が予想され、実質投手陣は7名が選出された。
この中で先発として考えられるのが寺島成輝(履正社)、早川隆久(木更津総合)、今井達也(作新学院)、藤平尚真(横浜)の4人だろう。なかでも安定感で特に際立っているのが寺島と早川だ。
寺島はボールそのものの威力もさることながらカウントをとる球と勝負球の投げ分けや、ピンチでギアを上げられる投球術に優れ、まず試合を壊す展開が予想しづらい。
早川はピッチングの緻密さで寺島を上回る。全くぶれのない投球フォームからのストレート、変化球をコーナーに投げ分ける投球は甲子園でも威力を発揮した。ある球団のスカウトからは「完成度なら高校ナンバーワン」という声も聞かれたほどだ。
今井は決勝戦まで投げ続けた疲労、藤平は時折見せる制球力の乱れという不安要素があるだけに、ライバルと見られる韓国、台湾には寺島と早川を中心にぶつけるローテーションが賢明と言えるだろう。
リリーフの中心として起用したいのが高橋昂也(花崎徳栄)と島孝明(東海大市原望洋)の二人だ。
高橋は甲子園では本調子でなかったものの、三振がとれるストレートとフォークは大きな魅力。短いイニングを全力で投げたほうが良い持ち味を発揮するタイプのように見える。島は甲子園経験こそないものの、常時150km近いストレートと鋭く変化するスライダーは一級品。チームでもリリーフで登板することが多く、場慣れしているのもプラス材料になるはずだ。この二人で左右の二枚クローザーを形成できれば、終盤の戦い方はグッと楽になるだろう。
そして堀は先発、リリーフどちらもこなす遊軍として起用したい。少し横から腕の出る角度はここ一番での左の強打者へのリリーフとしても使え、今井の調子が上がらないようであれば先発としての起用も面白い。良い意味での便利屋タイプとして期待がかかる。