作新学院V、甲子園で一番勝利数が多いところは? 都道府県別ランキング【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、2016年夏の甲子園終了時点の都道府県別の甲子園勝利数についてだ。
2016/08/24
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上位3府県の、春勝利数が多い理由
春、夏別に見ていくと、大阪府、兵庫県、愛知県の上位3府県は春のほうが勝利数が多いことがわかる。
記念大会を除けば春の出場校は32校、夏の出場校は49校で、夏のほうが出場できる可能性は高いが、春のセンバツは夏のように都道府県大会は行われず、前年の秋季大会などの成績で選ばれる。
強豪校がひしめくところはこうした大会で好成績を挙げることが多く、選抜される事例もある。時には同じ都道府県から2校が選ばれることもある。
ちなみに春の大会は勝利数上位5府県で出場数の28%を占める。夏は15%、春は有力校を抱える地域に出場が偏っていることがわかる。
優勝がないのは宮城県、宮崎県、山梨県、青森県、鳥取県、秋田県、石川県、岩手県、滋賀県、福島県、島根県、山形県、富山県、新潟県の14県。都道府県の3割弱が優勝旗を持ち帰ったことがない。
このうち山梨県、島根県、山形県、富山県は準優勝もない。
高校野球の地域格差は大きい。しかしどの地域からもスーパースターが現れ、大活躍する可能性はある。来年の夏も、また楽しみだ。