社会人日本代表、国際親善大会で初優勝。慣れない環境に苦戦も勝負強さを発揮【横尾弘一のプロにつながる社会人野球】
社会人日本代表は、8月12日から開催された国際親善大会『World Baseball Challenge 2016』に出場し、初優勝をおさめた。
2016/08/25
グランドスラム
制球力の高さを見せつけた日本代表投手陣
都市対抗を終えた社会人野球は、日本代表を編成してカナダ西部のプリンスジョージへ遠征。8月12日から9日間にわたって開催された『World Baseball Challenge 2016』という国際親善大会に出場した。
この大会は、開催地のプリンスジョージが野球の普及と国内チームのレベルアップを目指し、海外のチームを招待して実施しており、2年おきの開催で今回が4回目となる。過去にはキューバ、チャイニーズ・タイペイ、中国、バハマ、ドイツなどが代表チームを参加させており、東芝、JX-ENEOSと社会人の単独チームを参加させてきた日本も、今回は代表を送り込んだ。
参加したのは日本のほか、アメリカ独立リーグのRosewell Invaders、大学のThurston County Generals、カナダのクラブチームCanadian Sidearm NationとKamloops Sundevilsの計5チーム。1チーム6試合という変則総当たりのリーグ戦、その勝率によって最終日に順位決定戦が行われた。
今秋のドラフトで上位指名が見込まれる山岡泰輔(東京ガス)ら8名の投手陣は、縫い目が低く、皮も滑りやすいというボールにもしっかり適応し、抜群の制球力でゲームメイクした。ただ、追い込まれてもフルスイングしてくる打者にやや面食らい、連打を許して失点するシーンが何度か見られた。
「日本とは違うボールに対応するだけでなく、日本に比べて湿度も低いので、何か指先がカサカサしているような感覚で、少しナーバスになった面もありました」
鮫島優樹(三菱重工広島)がそう語るように、慣れない環境に苦戦した部分はあったが、試合を重ねるごとに安定感を高めていった。