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山岡以外にもプロ注目の好投手揃い、高校出3年目のドラフト候補【横尾弘一のプロに通じる社会人野球】

社会人野球は、今後各地で日本選手権最終予選が開催される。プロのスカウトにとっては、10月のドラフト会議での指名候補のプレーを直接確認できる最後のタイミングだ。

2016/08/30

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高校出3年目の投手の魅力

 さらに、この二人を追いかける逸材も着実に力をつけている。

 東芝の谷岡竜平は、山岡が「同期の中では意識する存在」と言うように、名門チームで1年目から実績を残してきた。ストレートは最速150キロをマークし、鋭く滑るスライダーや落差のあるフォークボールなど、高品質の変化球も織り交ぜながら試合を作る。全国の舞台で目立つ実績は残していないが、独特の緊張感を伴う都市対抗予選で代表権獲得に貢献した投球は高く評価されており、伸びシロの大きさにも魅力がある。

 土肥星也は、豊かな素質を備えた若手がひしめく大阪ガスの投手陣で頭角を現したサウスポー。クセのないフォームから投げ込むストレートはスピンが効いており、相手打者が差し込まれて首を傾げているシーンを見る度、初速と終速の差が小さいのだとわかる。3月の東京スポニチ大会で好投すると、都市対抗近畿二次予選でも2試合に先発。山岡とともに『World Baseball Challenge 2016』の日本代表に選ばれて先発も任されるなど、右肩上がりの成長には大きな期待が持てる。

 一関学院高2年時に大谷翔平(北海道日本ハム)と投げ合った経験を持つJR九州の白鳥 翔は、187cm・87kgの恵まれた体格にスタミナも備え、柔らかなフォームから力強いストレートを繰り出す。3月の東京スポニチ大会では東京ガス戦に先発し、5回まで無失点と好投。その後はリリーフでも存在感を示している。高校時代から追いかけるスカウトも、「投球術も身につけるなど着実に成長している」と太鼓判を押す。

 中日ドラゴンズの落合博満GMも、高校出3年目の投手の魅力をこう語る。

「極論すれば、入団から1年間は実戦を経験せず、陸上部(走り込みなど体力強化に専念するという意味)でもいい。じっくりプロの水に慣れると、同い年で大学へ進んだ投手が1年後にプロ入りしてくるでしょう。その時に、自分がプロで過ごした1年間の価値を実感できて、その自信が成長の原動力になる場合が多い。大学出より1年先にプロ入りできるのが最大のポイントだよ」

 日本選手権最終予選では、彼らのマウンドに注目してほしい。

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