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【2016年ドラフト候補】東京ガス・山岡、“運の悪さ”が一番の成長の原動力

今年のドラフト、社会人選手の目玉といえば、東京ガスの山岡泰輔だ。

2016/10/11

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グランドスラム



高校時代、ダルビッシュも絶賛

 10月20日のドラフト会議で1位指名はもちろん、複数球団の競合も濃厚と目される山岡泰輔(東京ガス)は、3日に横浜スタジアムで実施された、クライマックスシリーズを控えた横浜DeNAとの練習試合に先発。ストレートで詰まらせたり、スライダーで泳がせるシーンも見られたが、11安打5失点とのプロの実力を見せつけられ、目途の5回に届かず、3回でマウンドを降りた。

 注目されてプロ入りし、期待に違わぬ活躍を見せる選手というのは、総合力の高さ、あるいは特筆すべき一芸に加え、運や巡り合わせにも恵まれているものだ。山岡もクレバーな投球術をはじめ、プロでも第一線を張るであろう要素はいくつも備えている。ただ、運や巡り合わせからは、そっぽを向かれているという印象が強かった。

 相手打者の打ち気を逸らす投球や精密なコントロールは、瀬戸内高で出会った投手コーチの指導で身につけた。徹底した投げ込みで養ったスタミナも考えれば、野球どころの広島県とはいえ、3年間は山岡のものになっても不思議ではない。しかし、広島新庄高の左腕・田口麗斗が山岡の前に立ちはだかり、甲子園のマウンドに立てたのは3年夏だけ。しかも、初戦(二回戦)で明徳義塾高に当たり、1-2で惜敗する。

 それでも、ダルビッシュ有(現テキサス・レンジャーズ)がツイッターで絶賛した投球で、18Uワールドカップに出場する高校日本代表に選出される。ただ、山岡の大きな魅力のひとつはゲームを作る能力なのだが、高校日本代表では松井裕樹や安樂智大(ともに現・東北楽天)、田口もいたためにリリーフにまわる。その際、プロでも大成するためにはさらなる成長が必要だと感じ、卒業後は東京ガスへ入社。期待通りに即戦力となり、エースに成熟した今夏の都市対抗は優勝候補に挙げられるも、組み合わせでは日程の厳しいブロックに入り、惜しくも山岡が先発しなかった準決勝で敗れてしまう。

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